29日香港株=軟調か、米株安を嫌気 年末を前に手じまい売りも

 29日の香港市場は米株安の流れを引き継ぎ軟調か。前日のNY株式市場でダウ平均は365米ドル安と反落し、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は続落して年初来最安値を更新した。米長期金利の上昇や、防疫措置を緩和する中国で新型コロナウイルスの感染が急拡大していることが嫌気された。欧米の金融引き締めの長期化や中国経済の先行き不安への懸念が強いなか、香港市場でも年末を前に手じまい売りが出やすいだろう。

 中国当局は26日に入国者の強制隔離の撤廃などを発表したが、新たな新型コロナ変異株の出現を懸念して中国からの入国者に対する水際対策を強化する動きが広がりをみせ、航空や海外旅行関連の銘柄の売りにつながる可能性がある。すでに対策を発表した日本、インド、マレーシアに加え、米国、イタリアも中国からの入国者に陰性証明の提示やウイルス検査の実施を求めると報じられている。

 28日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のテンセント(00700)、アリババ集団(09988)、JDドットコム(09618)、中国国有銀行の中国建設銀行(00939)、アジア生保のAIAグループ(01299)などが香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約260ポイント超下回って寄り付くことになる。
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。