ニューヨーク外国為替市場概況・11日 ユーロドル、4日続伸

 11日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは4日続伸。終値は1.0757ドルと前営業日NY終値(1.0733ドル)と比べて0.0024ドル程度のユーロ高水準だった。前日のシュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事に続き、本日はビルロワドガロー仏中銀総裁やレーン・フィンランド中銀総裁が利上げ継続の必要性を強調したため、全般ユーロ買いが先行した。欧米株価の上昇が投資家のリスク選好意欲を強め、ユーロ買い・ドル売りを誘った面もあった。前日の高値1.0759ドルや9日の高値1.0761ドルを上抜けると、一時1.0776ドルと昨年6月以来約7カ月ぶりの高値を更新した。
 ただ、明日の12月米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて、金融政策に影響を与えるインフレ動向を確認したい投資家は多く、積極的に上値を試す展開にはならなかった。3時30分前には1.0736ドル付近まで伸び悩む場面があった。

 ドル円は続伸。終値は132.45円と前営業日NY終値(132.26円)と比べて19銭程度のドル高水準だった。欧米株価の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ドル買いが出て一時132.87円と日通し高値を付けた。
 ただ、米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入ると伸び悩んだ。前日はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で金融政策について踏み込んだ発言をしなかった。米利上げが長期化するとの懸念が和らいだこともドルの重し。

 ユーロ円は4日続伸。終値は142.51円と前営業日NY終値(141.96円)と比べて55銭程度のユーロ高水準。全般ユーロ買いが進んだ流れに沿って、一時142.86円と昨年12月28日以来約2週間ぶりの高値を付けた。
 なお、ユーロポンドは0.8882ポンドと昨年9月以来の高値を付けたほか、ユーロスイスフランは一時1.0023スイスフランと昨年7月以来のパリティ(等価)乗せとなった。

本日の参考レンジ
ドル円:132.07円 - 132.87円
ユーロドル:1.0726ドル - 1.0776ドル
ユーロ円:141.83円 - 142.86円

(中村)
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