ニューヨーク外国為替市場概況・17日 ユーロドル、3日続落

 17日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは3日続落。終値は1.0788ドルと前営業日NY終値(1.0822ドル)と比べて0.0034ドル程度のユーロ安水準だった。欧州時間発表の1月独ZEW景況感指数が予想を上回ったことで、NY市場でもユーロ買い・ドル売りが先行した。23時30分前に一時1.0869ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、前日に付けた昨年4月以来の高値1.0874ドルがレジスタンスとして働くと失速した。「欧州中央銀行(ECB)は2月の理事会では依然として0.50%利上げの公算が大きいものの、3月の理事会では利上げ幅を0.25%に縮小する道筋への支持が高まっている」との観測報道が伝わると、全般ユーロ売りが優勢となり一時1.0775ドルと日通し安値を更新した。

 ドル円は反落。終値は128.12円と前営業日NY終値(128.58円)と比べて46銭程度のドル安水準だった。「国債の元利払いに充てる国債費の増加を受けて、財務省は足元の長期金利を加味し利払い費の見積もりに使う10年債の想定金利を1.6%に引き上げた」との報道を受けて、明日の日銀金融政策決定会合を前に、金融政策修正への思惑が高まると円買い・ドル売りが先行。1月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が▲32.9と予想の▲8.7を大幅に下回ったことも相場の重しとなり、1時過ぎには127.99円と日通し安値を更新した。その後の戻りも128.44円付近にとどまった。

 ユーロ円も反落。終値は138.24円と前営業日NY終値(139.14円)と比べて90銭程度のユーロ安水準。独ZEW景況感指数の大幅改善などを手掛かりに全般ユーロ買いが先行し、23時30分前に139.62円と日通し高値を付けたが、「ECB当局者は利上げペースの減速を検討し始めている」との観測報道が伝わると一転下落した。日銀の政策修正への思惑も相場の重しとなり、一時138.20円と日通し安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:127.99円 - 129.15円
ユーロドル:1.0775ドル - 1.0869ドル
ユーロ円:138.20円 - 139.62円

(中村)
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