ニューヨーク外国為替市場概況・18日 ドル円、反発

 18日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は128.90円と前営業日NY終値(128.12円)と比べて78銭程度のドル高水準だった。日銀が大規模な金融緩和策の維持を決めたことで、アジア時間に131.58円まで急伸した影響が残った。
 ただ、NY市場に限ればさえない展開だった。12月米小売売上高や12月米卸売物価指数(PPI)、12月米鉱工業生産が予想を下回ったことで全般ドル売りが進行。日銀の政策修正観測は依然として根強く、戻りを売りたい向きも多かった。23時30分前には一時127.57円と日通し安値を更新した。
 もっとも、16日の安値127.23円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。1月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数が予想を上回ったことも相場の下支え要因となり、128.95円付近まで持ち直した。ブラード米セントルイス連銀総裁が「米連邦準備理事会(FRB)は利上げ打ち止め前に可能な限り迅速に5%を上回る水準に引き上げるべき」と述べたうえ、メスター米クリーブランド連銀総裁が「金利は5-5.25%を若干超えて上昇するべき」「金利はまだ5%に達しておらず、5%を超えていない」と発言したこともドル買い戻しを誘った。

 ユーロドルは4営業日ぶりに小反発。終値は1.0794ドルと前営業日NY終値(1.0788ドル)と比べて0.0006ドル程度のユーロ高水準だった。ビルロワドガロー仏中銀総裁が「ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁の0.50%利上げガイダンスは依然として有効」と述べ、前日に伝わった「ECB当局者は利上げペースの減速を検討し始めている」との観測報道を否定したことで、ユーロ買いが先行した。米経済指標が軒並み低調だったことが分かると米長期金利の低下とともにドル売りが活発化し、23時30分前に一時1.0887ドルと昨年4月以来9カ月ぶりの高値を更新した。
 ただ、買い一巡後は急速に伸び悩んだ。ダウ平均が一時640ドル超下落するなど、米国株相場が軟調に推移したことでリスク・オフのドル買いが強まり、一時1.0787ドル付近まで下押しした。

 ユーロ円は反発。終値は139.14円と前営業日NY終値(138.24円)と比べて90銭程度のユーロ高水準。日銀は大規模な金融緩和策を維持したものの、いずれは修正に動くとの思惑は消えず、欧米市場では円買いが優勢となった。3時30分前には一時138.83円付近まで下押しした。

本日の参考レンジ
ドル円:127.57円 - 131.58円
ユーロドル:1.0767ドル - 1.0887ドル
ユーロ円:138.21円 - 141.69円

(中村)
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