ニューヨーク外国為替市場概況・13日 ドル円、続落

 13日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は127.87円と前営業日NY終値(129.25円)と比べて1円38銭程度のドル安水準だった。日銀の金融政策修正への思惑を背景に、この日も円を買う動きが続いた。米インフレ減速で米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが鈍化するとの見方も引き続き相場の重しとなり、一時127.46円と昨年5月以来の安値を更新した。米ミシガン大学が発表した1月消費者態度指数(速報値)は64.6と予想の60.5を上回ったものの、併せて発表された1年先の期待インフレ率が4.0%と予想の4.3%を下回り2021年4月以来の低水準となったこともドル売りを誘った。
 なお、日銀は17-18日に開く金融政策決定会合で、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)を再び見直すとの思惑が浮上している。また、会合後に公表する「経済・物価情勢の展望」では2023-24年度の物価見通しを引き上げるとの見方がある。

 ユーロドルは6営業日ぶりに反落。終値は1.0830ドルと前営業日NY終値(1.0853ドル)と比べて0.0023ドル程度のユーロ安水準だった。米インフレ鈍化でFRBが利上げペースを緩めるとの見通しが強まる中、アジア市場では一時1.0868ドルと昨年4月以来の高値を付けた。
 ただ、NY市場に入るとダウ先物の下落などを背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが入り一時1.0781ドルと日通し安値を付けた。米国の3連休を控えた週末とあって、ポジション調整目的の売りも出た。
 もっとも、前日の安値1.0731ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。ミシガン期待インフレ率の下振れも相場の下支えし、1.0839ドル付近まで下げ渋った。

 ユーロ円は続落。終値は138.51円と前営業日NY終値(140.31円)と比べて1円80銭程度のユーロ安水準。日銀の金融政策修正への思惑を背景に全般円買いが進んだ流れに沿った。1時30分前には一時138.01円と本日安値を更新した。ただ、NY午後に入ると、米3連休前の週末とあって動意が乏しくなり、138円台半ばでのもみ合いに転じた。
 ユーロ円以外のクロス円も下落した。ポンド円は一時155.65円、豪ドル円は88.66円、NZドル円は81.15円、カナダドル円は95.09円、スイスフラン円は137.44円、南アフリカランド円は7.57円まで値を下げた。

本日の参考レンジ
ドル円:127.46円 - 129.43円
ユーロドル:1.0781ドル - 1.0868ドル
ユーロ円:138.01円 - 140.40円

(中村)
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