ニューヨーク外国為替市場概況・25日 ユーロドル、5日続伸

 25日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは5日続伸。終値は1.0916ドルと前営業日NY終値(1.0887ドル)と比べて0.0029ドル程度のユーロ高水準だった。欧州株安を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが先行すると、20時30分前に一時1.0857ドルと日通し安値を付けた。ただ、前日の安値1.0835ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。欧州中央銀行(ECB)が大幅な利上げを継続するとの観測を背景にユーロ買い・ドル売りも入りやすく、24時過ぎには一時1.0924ドルと日通し高値を付けた。
 なお、ナーゲル独連銀総裁は「政策金利はさらに上昇する必要がある」「3月以降に金利をさらに引き上げる必要があっても驚かない」と述べたほか、バスレ・スロベニア中銀総裁は「今後2回の会合での0.50%利上げは適切」などと発言した。

 ドル円は続落。終値は129.59円と前営業日NY終値(130.17円)と比べて58銭程度のドル安水準だった。米10年債利回りが3.41%台まで低下したことなどを手掛かりに円買い・ドル売りが先行。24時過ぎには一時129.27円と本日安値を更新した。米10年債利回りが上昇に転じると下げ渋る場面もあったが、買い戻しの勢いは長続きしなかった。

 ユーロ円も続落。終値は141.45円と前営業日NY終値(141.72円)と比べて27銭程度のユーロ安水準。欧州株安を背景にリスク・オフの円買い・ユーロ売りが入り一時140.76円と日通し安値を更新した。ただ、売り一巡後はユーロドルの上昇につれた買いが入り、141.48円付近まで下げ渋った。

 カナダドルは下落した。米ドルでは一時1.3428カナダドル、対ユーロでは1.4643カナダドル、対円では96.35円まで値を下げた。カナダ銀行(BOC)はこの日、政策金利を現行の4.25%から4.50%に引き上げることを決めたと発表。市場の予想通りとなった。
 ただ、声明ではコア・インフレ率がピークに達した可能性を指摘し、今後の政策運営については「経済が見通し通りに進展するようなら、これまでの累積的な利上げ効果を見極めるため、政策金利を現在の水準で維持すると予想する」と表明した。BOCが利上げをいったん停止する考えを示唆したことで、カナダドルを売る動きが広がった。

本日の参考レンジ
ドル円:129.27円 - 130.58円
ユーロドル:1.0857ドル - 1.0924ドル
ユーロ円:140.76円 - 142.30円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。