ロンドン為替見通し=ポンドドル、10-12月期英GDP速報値に要注目か

 本日のロンドン為替市場のポンドドルは、10-12月期英GDP速報値を見極めた後、ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミストの講演に注目する展開が予想される。

 10-12月期英GDP速報値は前期比横ばいと予想されており、7-9月期の前期比-0.3%からの回復が見込まれている。もし、2四半期連続してマイナス成長に落ち込んだ場合、テクニカル的なリセッション(景気後退)に陥ることになる。

 ベイリー英中銀(BOE)総裁は昨日、下院財政委員会で証言し、労働市場が冷え始めた「初期の兆候」があるが、逼迫が緩んだとしても失業の波が引き起こされることはないとの楽観的な見方を示していた。労働市場の緩みは失業増加ではなく、求人数の減少と労働時間の短縮という形で表れるだろうとも指摘していた。

 本日講演が予定されているピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミストも、議会証言で金利を急激に引き上げ過ぎるリスクとインフレが経済に根付くリスクの両方を金融当局は考慮しなければならないと呼び掛けており、政策が浸透するまでに時間差があれば、引き締め過ぎになるリスクがあると語っていた。
 本日、英国のがテクニカル的なリセッション入りが確認された場合、タカ派のピルMPC委員が引き締め過ぎるリスクにどのように言及するのか要注目となる。

 ユーロドルは、シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事やデコス・スペイン中銀総裁の発言、そしてウクライナ関連のヘッドラインに注目しておきたい。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0851ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:142.57円(日足一目均衡表・雲の上限)
・ポンドドル:1.2194ドル(2/9高値)
・ポンド円: 160.59円(日足一目均衡表・雲の下限)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0634ドル(1/9安値)
・ユーロ円:140.46円(日足一目均衡表・基準線)
・ポンドドル:1.1961ドル(2/7安値)
・ポンド円: 158.74円(日足一目均衡表・基準線)


(山下)
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