東京外国為替市場概況・12時 NZドル、買い先行

 22日の東京外国為替市場でNZドルは買いが先行した。ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は、政策金利を4.25%から4.75%へと引き上げた。利上げ幅は予想通りだったが、声明文で「金融状況をさらに引き締め続ける必要があることに同意」と、再利上げを示唆。0.75%の利上げを議論していたことも明らかになったことから対ドルで0.6246ドル、対円で84.19円まで強含んだ。しかし、インフレのリスクバランスについて「依然として上方向」としながらも「11月声明時点と比べると緩やかになっている」と評価したこともあり一段高ともならず、0.6218ドル前後、83.70円台まで失速する場面もあった。

 ドル円は下げ渋り。12時時点では134.91円とニューヨーク市場の終値(135.01円)と比べて10銭程度のドル安水準だった。時間外取引の米10年債利回りが3.93%割れまで低下したことから、134.55円まで下落。だが、売り一巡後は一時134.80円台まで徐々に下値を切り上げた。田村日銀審議委員が「現時点では金融緩和の継続が適当」「長期金利の変動幅拡大、市場機能への影響評価にはなお時間要する」「長期金利の変動幅拡大、金融引き締めを企図したものではない」と発言し、金融引き締めに慎重な姿勢を示したことも支えとなったようだ。

 ユーロ円も下げ渋る。12時時点では143.78円とニューヨーク市場の終値(143.78円)と比べて横ばいだった。ドル円主導の円相場の振れにともなう上下で、143円半ばから143円後半へ戻し、朝方の下落幅を帳消しにした。

 ユーロドルは上値限定的。12時時点では1.0656ドルとニューヨーク市場の終値(1.0648ドル)と比べて0.0008ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利低下によるユーロ高・ドル安は1.0664ドルまでにとどまった。対円でのユーロ軟化が先行したのに続き、ドルの下げ渋りもあって、上昇幅を広げられなかった。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:134.55円 - 135.06円
ユーロドル:1.0646ドル - 1.0664ドル
ユーロ円:143.50円 - 143.97円

(関口)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。