NY為替見通し=2月FOMC議事要旨とボリンジャー・バンド+2σ水準に要警戒か
本日のNY為替市場のドル円は、2月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を見極めながら、ボリンジャー・バンドの+2シグマへの接近に警戒する展開が予想される。
1月31日-2月1日に開催されたFOMCの議事要旨では、年末時点のターミナルレート(利上げの最終到達点)に関する議論に注目することになる。タカ派のブラード米セントルイス連銀総裁は、2月のFOMCで0.50%の利上げを主張し、ターミナルレートは5.10%(※FF金利5.00-25%)ではなく5.70%(※FF金利5.50-75%)程度まで上昇する可能性に言及している。
米国1月の雇用統計、消費者物価指数(CPI)、卸売物価指数(PPI)、小売売上高などは、タカ派の米連邦準備理事会(FRB)高官の見立てが正しいことを裏付けていた。
パウエルFRB議長は、FOMC後の会見で「経済がFOMC当局者の予測通りに展開した場合、今年中の利下げは想定していない」とタカ派的な見解を述べていた。しかし、インフレが予想より下がった場合は利下げする可能性を示唆したとも受け取れるため、24日に発表されるの米1月個人消費支出(PCE)価格指数への注目が高まっている。
また、「モノのセクターでディスインフレが始まったと確認」というハト派的な見解を述べており、1月の好調な経済指標が、バーキン米リッチモンド連銀総裁が指摘していたように、季節要因による数字だった可能性も留保している。
ドル円は、1月の米国経済指標のポジティブサプライズを受けた米10年債利回りの上昇などで、135円台まで上昇しているが、135.80円台にはボリンジャー・バンドの+2シグマが控えている。昨年9月と10月の本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入は、ボラティリティーの抑制を理由に、+2シグマを超えた水準で実施されており、ドル円が接近する局面では警戒しておきたい。
当時、米財務省報道官は「日本銀行は外国為替市場に介入した。最近高まっている円のボラティリティーの抑制を狙った行動だとしており、われわれはそれを理解した」と表明していた。
想定レンジ上限
・ドル円:90日移動平均線の136.27円
・ユーロドル:日足一目均衡表・転換線の1.0708ドル
想定レンジ下限
・ドル円:2月21日の安値の134.15円
・ユーロドル:2月17日の安値の1.0613ドル
(山下)
1月31日-2月1日に開催されたFOMCの議事要旨では、年末時点のターミナルレート(利上げの最終到達点)に関する議論に注目することになる。タカ派のブラード米セントルイス連銀総裁は、2月のFOMCで0.50%の利上げを主張し、ターミナルレートは5.10%(※FF金利5.00-25%)ではなく5.70%(※FF金利5.50-75%)程度まで上昇する可能性に言及している。
米国1月の雇用統計、消費者物価指数(CPI)、卸売物価指数(PPI)、小売売上高などは、タカ派の米連邦準備理事会(FRB)高官の見立てが正しいことを裏付けていた。
パウエルFRB議長は、FOMC後の会見で「経済がFOMC当局者の予測通りに展開した場合、今年中の利下げは想定していない」とタカ派的な見解を述べていた。しかし、インフレが予想より下がった場合は利下げする可能性を示唆したとも受け取れるため、24日に発表されるの米1月個人消費支出(PCE)価格指数への注目が高まっている。
また、「モノのセクターでディスインフレが始まったと確認」というハト派的な見解を述べており、1月の好調な経済指標が、バーキン米リッチモンド連銀総裁が指摘していたように、季節要因による数字だった可能性も留保している。
ドル円は、1月の米国経済指標のポジティブサプライズを受けた米10年債利回りの上昇などで、135円台まで上昇しているが、135.80円台にはボリンジャー・バンドの+2シグマが控えている。昨年9月と10月の本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入は、ボラティリティーの抑制を理由に、+2シグマを超えた水準で実施されており、ドル円が接近する局面では警戒しておきたい。
当時、米財務省報道官は「日本銀行は外国為替市場に介入した。最近高まっている円のボラティリティーの抑制を狙った行動だとしており、われわれはそれを理解した」と表明していた。
想定レンジ上限
・ドル円:90日移動平均線の136.27円
・ユーロドル:日足一目均衡表・転換線の1.0708ドル
想定レンジ下限
・ドル円:2月21日の安値の134.15円
・ユーロドル:2月17日の安値の1.0613ドル
(山下)