NYマーケットダイジェスト・24日 インフレ指標上振れで金利上昇・株安・ドル高
(24日終値)
ドル・円相場:1ドル=136.48円(前営業日比△1.78円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=143.84円(△1.14円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0548ドル(▲0.0048ドル)
ダウ工業株30種平均:32816.92ドル(▲336.99ドル)
ナスダック総合株価指数:11394.94(▲195.46)
10年物米国債利回り:3.94%(△0.06%)
WTI原油先物4月限:1バレル=76.32ドル(△0.93ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=1817.1ドル(▲9.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
1月米個人消費支出(PCE、前月比) 1.8% ▲0.1%・改
PCEデフレーター(前年比) 5.4% 5.3%・改
PCEコアデフレーター(前月比) 0.6% 0.4%・改
PCEコアデフレーター(前年比) 4.7% 4.6%・改
1月米新築住宅販売件数
件数 67.0万件 62.5万件・改
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反発。日銀総裁候補の植田和男氏が衆院の所信聴取で「現在の金融政策は適切」との見解を示すと、金融緩和策の修正に対する警戒感が和らいだ。海外市場に入っても円売りが出やすい地合いとなった。
NY市場に入ると、米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を判断するうえで重視している1月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターが前年比4.7%上昇と予想の4.3%を上回ったことが明らかに。FRBによる金融引き締めの長期化が意識されて、米金利上昇とドル買いが進んだ。4時前には一時136.52円と昨年12月20日以来約2カ月ぶりの高値を更新した。
ジェファーソンFRB理事が「インフレに迅速かつ強力に対処する」と述べたほか、コリンズ米ボストン連銀総裁が「米インフレはなお高すぎる、インフレ抑制に向け一段の利上げが必要」との考えを示したことも相場の支援材料。
・ユーロドルは5日続落。欧州時間発表の10-12月期独国内総生産(GDP)改定値が予想を下回ったことでユーロ売りが先行。米インフレ指標の上振れで米利上げが長期化するとの観測が高まるとドル買いが活発化し、23時30分前に一時1.0536ドルと1月6日以来の安値を更新した。NY午後に入っても戻りは限定的となり、1.05ドル台半ばでの推移が続いた。
・ユーロ円は3日ぶりに反発。植田氏の所信聴取を受けて、日銀による大規模な金融緩和が当面続くとの観測から円売り・ユーロ買いが優勢となった。2時30分過ぎに144.01円と本日高値を更新した。
日銀による大規模な金融緩和が当面続くとの観測を背景に、ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時163.12円、NZドル円は84.20円、カナダドル円は100.33円、スイスフラン円は145.33円、南アフリカランド円は7.41円、メキシコペソ円は7.43円まで値を上げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。1月米PCEデフレーターや同コアデフレーターが市場予想を大きく上回ると、FRBによる金融引き締めの長期化が意識されて売りが広がった。指数は一時510ドル超下落した。市場では「インフレが沈静化に向かっているとの見方に反する内容で、FRBの利上げが想定より長引く可能性への警戒が強まった」との声が聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反落。米物価指標の上振れで、FRBの利上げ長期化観測が高まると債券売りが広がった。利回りは一時3.9745%前後と昨年11月10日以来の高水準を付けた。
・原油先物相場は続伸。時間外では買い先行。ロシアが3月の原油輸出を前月比で最大25%削減するとの報道が材料視された。その後、米国のインフレ指標が予想を上回ったことで金融引き締めが長期化する可能性が高まると、景気の減速が懸念されて原油売り戻しが強まった。しかしながら、今週安値の手前では底堅さを確認し、再び供給減を警戒する声が広がるなか本日高値圏まで上昇して終えた。
・金先物相場は5日続落。1月米PCEデフレーターや同コアデフレーターが市場予想を大きく上回ると、米金融引き締めの長期化が意識されて中長期金利が上昇。金利がつかない金に対する投資妙味が薄れた。また、為替でドル高が進行しドル建ての金に割高感が生じたことも重しとなり、約2カ月ぶりの安値水準まで売られた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=136.48円(前営業日比△1.78円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=143.84円(△1.14円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0548ドル(▲0.0048ドル)
ダウ工業株30種平均:32816.92ドル(▲336.99ドル)
ナスダック総合株価指数:11394.94(▲195.46)
10年物米国債利回り:3.94%(△0.06%)
WTI原油先物4月限:1バレル=76.32ドル(△0.93ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=1817.1ドル(▲9.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
1月米個人消費支出(PCE、前月比) 1.8% ▲0.1%・改
PCEデフレーター(前年比) 5.4% 5.3%・改
PCEコアデフレーター(前月比) 0.6% 0.4%・改
PCEコアデフレーター(前年比) 4.7% 4.6%・改
1月米新築住宅販売件数
件数 67.0万件 62.5万件・改
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反発。日銀総裁候補の植田和男氏が衆院の所信聴取で「現在の金融政策は適切」との見解を示すと、金融緩和策の修正に対する警戒感が和らいだ。海外市場に入っても円売りが出やすい地合いとなった。
NY市場に入ると、米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を判断するうえで重視している1月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターが前年比4.7%上昇と予想の4.3%を上回ったことが明らかに。FRBによる金融引き締めの長期化が意識されて、米金利上昇とドル買いが進んだ。4時前には一時136.52円と昨年12月20日以来約2カ月ぶりの高値を更新した。
ジェファーソンFRB理事が「インフレに迅速かつ強力に対処する」と述べたほか、コリンズ米ボストン連銀総裁が「米インフレはなお高すぎる、インフレ抑制に向け一段の利上げが必要」との考えを示したことも相場の支援材料。
・ユーロドルは5日続落。欧州時間発表の10-12月期独国内総生産(GDP)改定値が予想を下回ったことでユーロ売りが先行。米インフレ指標の上振れで米利上げが長期化するとの観測が高まるとドル買いが活発化し、23時30分前に一時1.0536ドルと1月6日以来の安値を更新した。NY午後に入っても戻りは限定的となり、1.05ドル台半ばでの推移が続いた。
・ユーロ円は3日ぶりに反発。植田氏の所信聴取を受けて、日銀による大規模な金融緩和が当面続くとの観測から円売り・ユーロ買いが優勢となった。2時30分過ぎに144.01円と本日高値を更新した。
日銀による大規模な金融緩和が当面続くとの観測を背景に、ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時163.12円、NZドル円は84.20円、カナダドル円は100.33円、スイスフラン円は145.33円、南アフリカランド円は7.41円、メキシコペソ円は7.43円まで値を上げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。1月米PCEデフレーターや同コアデフレーターが市場予想を大きく上回ると、FRBによる金融引き締めの長期化が意識されて売りが広がった。指数は一時510ドル超下落した。市場では「インフレが沈静化に向かっているとの見方に反する内容で、FRBの利上げが想定より長引く可能性への警戒が強まった」との声が聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反落。米物価指標の上振れで、FRBの利上げ長期化観測が高まると債券売りが広がった。利回りは一時3.9745%前後と昨年11月10日以来の高水準を付けた。
・原油先物相場は続伸。時間外では買い先行。ロシアが3月の原油輸出を前月比で最大25%削減するとの報道が材料視された。その後、米国のインフレ指標が予想を上回ったことで金融引き締めが長期化する可能性が高まると、景気の減速が懸念されて原油売り戻しが強まった。しかしながら、今週安値の手前では底堅さを確認し、再び供給減を警戒する声が広がるなか本日高値圏まで上昇して終えた。
・金先物相場は5日続落。1月米PCEデフレーターや同コアデフレーターが市場予想を大きく上回ると、米金融引き締めの長期化が意識されて中長期金利が上昇。金利がつかない金に対する投資妙味が薄れた。また、為替でドル高が進行しドル建ての金に割高感が生じたことも重しとなり、約2カ月ぶりの安値水準まで売られた。
(中村)