NY株見通し-金融政策の見通しを巡り2月消費者物価指数(CPI)に注目

 今晩のNY市場は米2月CPIに注目。昨日は3月米連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利上げ見通しが後退したことでハイテク株主体のナスダック総合が0.45%高と3日ぶりに反発したものの、金融株の続落や景気悪化懸念などを受けてダウ平均が90.50ドル安(-0.28%)と5日続落し、S&P500も0.15%安と小幅に3日続落した。先週のシリコンバレーバンクに続いて週末にシグネチャー・バンクも経営破綻したことで金融不安が強まった。リスク回避の流れを受けて米債利回りが低下。CMEのフェド・ウォッチが示す3月FOMCでの0.50%の大幅利上げ確率は0%となり、0.25%の利上げ確率が77%に上昇。金利据え置きの確率は23%となった。
 今晩の取引では、地銀を中心に金融株の動向が引き続き注目されるほか、3月FOMCでの利上げ幅やその後の金融政策の見通しを巡り、寄り前に発表される米2月消費者物価指数(CPI)に注目が集まる。2月CPIの市場予想は前年比+6.0%、前月比+0.4%と、それぞれ1月分の+6.4%、+0.5%と上昇率の鈍化が見込まれている。変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIも前年比+5.5%と前月分の+5.6%から鈍化が見込まれており、予想通りの鈍化となれば、利上げ打ち止め期待の高まりが株価の支援となりそうだ。

 今晩の米経済指標は2月CPIのほか、2月NFIB中小企業楽観度指数など。企業決算は引け後にレナーが発表予定。(執筆:3月14日、14:00)
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