NY株見通し-上値の重い展開か 経済指標と要人発言に注目

 今晩のNY市場は経済指標と要人発言に注目。昨日はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が3月21-22日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%の大幅利上げを示唆したことで主要3指数がそろって大幅安。ダウ平均は約575ドル安と5日ぶりに大幅反落し、年初来でマイナス圏に転落。S&P500も1.53%安となり、再び節目の4000ポイントを割り込んだ。金融政策の動向に敏感な米2年債利回りは5%を上回り、2007年以来の水準に上昇。CMEのフェド・ウォッチが示す3月FOMCでの0.50%の利上げ確率は前日の31%から70%に急上昇した。
 今晩の取引では3月FOMCでの大幅利上げ見通しや、ターミナルレート(利上げの最終到達点)の上昇見通しを背景に上値の重い展開か。パウエルFRB議長は昨日の上院に続いて今晩は下院での議会証言が予定されているほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁の講演も予定されており、引き続きFRB高官発言が注目される。経済指標では、週末に米2月雇用統計の発表を控える中、その前哨戦となる2月ADP民間部門雇用者数が発表されるほか、1月JOLTS求人件数の発表もあり、労働市場関係の指標の発表が多い。

 今晩の米経済指標・イベントはパウエルFRB議長議会証言、2月ADP民間部門雇用者数、1月JOLTS求人件数のほか、MBA住宅ローン申請指数  EIA週間原油在庫、米地区連銀経済報告(ベージュブック)など。企業決算は寄り前にブラウン・フォーマン、キャンベル・スープなどが
発表予定。(執筆:3月8日、14:00)
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