NY株見通し-今週は2月雇用統計などの経済指標やパウエルFRB議長発言に注目

 今週のNY市場は経済指標やパウエルFRB議長発言に注目が集まる。先週は米10年債利回りが昨年11月10日以来の高水準となる4.09%まで上昇したことが重しとなったものの、ボスティック米アトランタ連銀総裁が3月FOMCで0.25%の利上げを強く支持すると発言したことで大幅利上げ懸念が和らいだ。ダウ平均は昨年末水準を割り込んで推移したが、週後半に3日続伸しプラス圏を回復。S&P500とナスダック総合は、長期のトレンドラインの200日移動平均線を一時割り込んだが、ともに同水準を明確に上回って終了した。
 今週は3月FOMCでの利上げ幅や、ターミナルレート(利上げの最終到達点)の見通しを巡り、引き続き経済指標やFRB高官の発言に注目する展開か。経済指標は、6日の1月JOLTS求人件数や10日の2月雇用統計が注目されるほか、1月製造業新規受注、2月ADP民間部門雇用者数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、新規失業保険申請件数も発表予定。2月雇用統計では、1月に51.7万人増と大幅に増加した非農業部門雇用者数が22万人増に増加幅が縮小すると予想されている。要人発言では、パウエルFRB議長の議会証言が8日(上院)と9日(下院)に予定されている。決算発表はブラウン・フォーマン、キャンベル・スープ、アルタ・ビューティー、オラクルなどが発表予定。

 今晩の経済指標・イベントは1月製造業新規受注、1月耐久財受注改定値など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:3月6日、14:00)
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