欧州外国為替市場概況・20時 ユーロ円、3円超の急落

 15日の欧州外国為替市場でユーロ円は一転して急落。20時時点では141.97円と17時時点(144.82円)と比べて2円85銭程度のユーロ安水準だった。アジア時間からのリスクオンの流れが継続し、17時30分前には一時144.96円まで上昇した。ただ、「クレディ・スイスの筆頭株主であるサウジ国立銀行が追加支援の可能性を否定」との報道が伝わると状況は一変。クレディスイス株は20%超暴落し、欧州株も軒並み大幅安となると一気にリスクオフの円買い・ユーロ売りが活発化した。目立った戻りも見られないまま、一時141.71円まで急速に値を下げた。
 クレディスイスについては、先週も投資運用会社のハリス・アソシエイツが同社株を全て売却したと伝わった。ネガティブニュースが相次いでおり、経営破綻への思惑も浮上するなど、再び金融市場の混乱につながっている模様。

 ユーロドルは急落。20時時点では1.0626ドルと17時時点(1.0737ドル)と比べて0.0111ドル程度のユーロ安水準だった。クレディスイスの経営悪化懸念からユーロが全面安の展開となり、一時1.0612ドルまで売り込まれた。なお、独10年債利回りは前営業日比0.187%低い2.233%まで大幅に低下している。

 ドル円は急反落。20時時点では133.60円と17時時点(134.88円)と比べて1円28銭程度のドル安水準だった。米中長期金利の上昇を受けて一時は135.11円と10日以来の高値を付けた。ただ、クレディスイスに絡んだ報道をきっかけにリスクオフムードが高まり、米・中長期金利が急低下すると一時133.40円まで下げ足を速めた。

本日これまでの参考レンジ 
ドル円:133.40円 - 135.11円
ユーロドル:1.0612ドル - 1.0760ドル
ユーロ円:141.71円 - 144.96円


(越後)
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