株式明日の戦略-3月最終週は大幅上昇、4月第1週も好地合いが継続か

 31日の日経平均は大幅反発。終値は258円高の28041円。

 日経平均は大幅高。場中は動意が乏しかったが、難なく28000円台に乗せたことは特筆される。前引けや大引けの間際には28000円を割り込んだものの、そこではすかさず買いが入った。弱い時にはこういう節目の攻防では売り手に軍配が上がることが多いが、きょうは買い手が強かった。3月16日に26632円まで下落した後、これを下回ることなく28000円台を回復してきたことから、目先の底を打った可能性が高まった。3月9日につけた28734円を早々に上回ることができるかが、来週以降の焦点となる。


【来週の見通し】
 堅調か。名実ともに4月相場に突入し、金曜7日には米雇用統計が発表される。ただ、7日の米国は聖金曜日により休場。そもそも足元では米国の金融引き締めに対する警戒が大きく後退していることもあり、今回は雇用統計を前にしてもリスク回避ムードは高まらないとみる。日経平均は今週、27500円や28000円など節目の水準を上回っており、反動売りが出てきたとしても、初押しのような形になるため買いが入りやすい。また、下がらなければ売り方の買い戻しが入りやすくなる。小売企業などの本決算が幾つか出てくることから、個別物色は活況が見込まれる。内容を消化するのは翌週になるが、7日には安川電機の決算も出てくる予定。米国株も落ち着きを取り戻しつつある中、好地合いが継続し、下げづらく上げやすい週になると予想する。


【今週を振り返る】
 堅調となった。海外の金融不安払しょくにつながるニュースが多く出てきたことから、日経平均は29日まで3日続伸。29日は配当再投資期待の買いも入って大幅高となった。配当落ち日となる30日も、米国株の大幅高や円安進行が支援材料となり、実質的にはプラスで終了。31日は米国株高を追い風に節目の28000円を上回った。TOPIXも節目の2000ポイントを上回るなど、日本株全体で先高期待が高まった週となった。日経平均は週間では約656円の上昇となり、週足では2週連続で陽線を形成した。

【来週の予定】
 国内では、「こども家庭庁」設置(4/1)、3月日銀短観、3月新車販売台数、3月軽自動車販売台数(4/3)、3月マネタリーベース、10年国債入札(4/4)、3月都心オフィス空室率、30年国債入札(4/6)、2月毎月勤労統計、2月家計調査、2月景気動向指数(4/7)などがある。

 海外の経済指標の発表やイベントでは、中国3月財新製造業PMI、米3月ISM製造業景気指数、OPECプラス会合(4/3)、米2月製造業受注(4/4)、米3月ADP全米雇用リポート、米2月貿易収支、米3月ISM非製造業景気指数(4/5)、米3月雇用統計(4/7)などがある。

 なお、4/5は清明節により中国、香港が休場、4/7は聖金曜日により米国、英国、香港が休場となる。

(小針)
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