NY株見通し-今週は3月雇用統計などの経済指標に注目

 今週のNY市場は経済指標に注目。先週は金融システム不安が和らぐ中、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ打ち止め期待も高まったことでセンチメントが改善。ダウ平均が3.22%高と大幅に2週続伸し、S&P500とナスダック総合もそれぞれ3.48%高、3.37%高となり、ともに大幅に3週続伸した。業種別ではS&P500の全11セクターが上昇し、エネルギー、一般消費財、不動産、素材、資本財、金融の6セクターがS&P500をアウトパフォームした。FRBがインフレ指標として注目する2月個人消費支出(PCE)価格指数は、変動の大きい食品、エネルギーを除くコア指数が前月比+0.3%と1月分改定値の+0.5%から伸びが鈍化し、市場予想の+0.4%も下回った。
 今週はFRBによる利上げ打ち止め時期や利下げ転換の可能性を巡り、発表される経済指標に注目する展開か。7日がグッドフライデーで株式市場が休場で、債券市場は短縮取引となる。経済指標は7日に3月雇用統計が発表されるほか、3日に3月ISM製造業購買担当者景気指数(PMI) 、4日に2月製造業新規受注、2月JOLTS求人件数、5日に3月ADP民間部門雇用者数、3月ISM非製造業総合指数(PMI)、6日に新規失業保険申請件数と注目の指標の発表が続く。決算発表はコナグラ・ブランズ、ラム・ウェストン・ホールディングス、コンステレーション・ブランズなど。このほか、ウォルマート、フェデックスなどが投資家説明会を開催する。来週からはJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、シティグループの大手金融機関を皮切りに第1四半期決算発表がスタートする。

 今晩の経済指標は3月ISM製造業購買担当者景気指数(PMI)、3月S&Pグローバル製造業PMI確定値など。取引時間終了後にはクックFRB理事の講演も予定されている。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:4月3日、14:00)
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