ニューヨーク外国為替市場概況・7日 ドル円、続伸

 7日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は132.16円と前営業日NY終値(131.78円)と比べて38銭程度のドル高水準だった。米労働省が発表した3月米雇用統計では非農業部門雇用者数が23.6万人増とほぼ予想通りの結果となった一方、失業率が3.5%と予想の3.6%より強い内容となった。平均時給は前月比0.3%/前年比4.2%と概ね予想の範囲内だった。
 今週は前日までに発表された労働関連の指標が相次いで予想を下回り、米経済の下振れへの警戒が高まっていたため、雇用統計を受けて米景気に対する過度な懸念が緩和。市場では「米雇用者数が堅調なペースで増加し、失業率は再び過去最低付近に低下。米連邦準備理事会(FRB)としては次回会合で利上げする道が開かれた格好だ」との声も聞かれ、米金利の上昇とともにドル買いが優勢となった。一目均衡表転換線が位置する132.09円や雲下限132.16円を上抜けて一時132.38円まで値を上げた。米10年債利回りは3.4093%前後まで上昇した。
 ただ、本日は聖金曜日の祝日(グッドフライデー)で米株式・商品市場が休場、債券市場は短縮取引となり、市場参加者がほぼ不在となったことから、買い一巡後は132円台前半で値動きが鈍った。

 ユーロドルは小反落。終値は1.0905ドルと前営業日NY終値(1.0922ドル)と比べて0.0017ドル程度のユーロ安水準だった。米雇用統計の結果を受けてFRBが5月に追加利上げを行うとの見方が高まるとドル買いが先行。21時30分過ぎに一時1.0877ドルと日通し安値を付けた。ただ、売り一巡後は欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続を意識したユーロ買いなどが入ったため、1.09ドル台前半まで下げ渋った。
 なお、ECB理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁はインタビューで「利上げはまだ終わっていない」「5月の利上げ幅が0.25%か0.50%かはまだ決めていない」と述べ、利上げを継続する必要があるとの考えを示した。

 ユーロ円は続伸。終値は144.09円と前営業日NY終値(143.91円)と比べて18銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが出て一時144.25円と日通し高値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:131.53円 - 132.38円
ユーロドル:1.0877ドル - 1.0924ドル
ユーロ円:143.59円 - 144.25円

(中村)
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