NYマーケットダイジェスト・12日 株失速・金利低下・原油高・ドル安(2)

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5日ぶりに反落。3月米CPIが予想を下回ったことで米利上げが長引くとの警戒感が和らぐと、買いが先行した。ただ、米主要企業の決算発表シーズンを控えて、積極的に上値を試す展開にはならなかった。FOMC議事要旨公表直後には210ドル超上げたものの、すぐに失速し下げに転じた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは4日ぶりに反発。3月米CPIの下振れを受けてFRBが早期に利上げを停止するとの見方が広がると、債券買いが優勢となった。なお、市場では「5月2-3日のFOMCでは引き続き0.25%の利上げが見込まれるものの、6月には利上げが停止される可能性が高まった」との声が聞かれた。

・原油先物相場は続伸。米CPIの結果を受けてドル安・ユーロ高となり、ドル建ての原油に割安感が生じ、原油は買いが優勢となった。FRBが早期に利上げを停止するとも見方が強まり、景気鈍化への懸念が緩んだことも買いを後押した。
 米エネルギー省(EIA)週間石油在庫で原油在庫が予想に反して59.7万バレルの積み増しとなり、売りが入る場面もあったが反応は限定的。

・金先物相場は続伸。米CPIがインフレの鈍化傾向を示唆する内容となり、FRBが早期に利上げ停止に動くとの見方が強まり、金利を生まない金に買いが入った。為替市場でドル安が進み、ドル建ての金は割安感を意識した買いも入った。


(中村)
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