ニューヨーク外国為替市場概況・26日 ドル円、小幅続落

 26日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅続落したものの、総じて不安定な値動きだった。終値は133.67円と前営業日NY終値(133.76円)と比べて9銭程度のドル安水準。米10年債利回りが3.43%台まで上昇したことをきっかけに円売り・ドル買いが先行。21時30分過ぎに一時133.94円と日通し高値を付けた。ただ、「米政府は米地銀ファースト・リパブリック・バンク(FRC)の救済について、現時点では消極的」との報道が伝わると、米金融システム不安再燃への警戒から一転売りが優勢に。米10年債利回りが低下に転じたことも相場の重しとなり、23時30分前には133.02円と日通し安値を更新した。
 節目の133.00円手前では買い戻しが入ったほか、米10年債利回りが3.45%台まで上昇したことを受けて133.88円付近まで持ち直す場面もあったが、日通し高値133.94円目前で失速。「FRCは米連邦準備理事会(FRB)貸出へのアクセスを制限される可能性」との一部報道が伝わり、ダウ平均が290ドル超下落したことも相場の重しとなり、133.48円付近まで押し戻された。
 なお、市場では「明日の1-3月期米国内総生産(GDP)速報値や28日の3月米個人消費支出(PCE)などの米重要指標の発表を控えているほか、27-28日の日銀金融政策決定会合を前に、様子見ムードが強く神経質な動きとなった」との声が聞かれた。

 ユーロドルは反発。終値は1.1041ドルと前営業日NY終値(1.0973ドル)と比べて0.0068ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間発表の独仏消費者信頼感指数の上振れを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行。22時30分前に一時1.1095ドルと昨年3月31日以来約1年1カ月ぶりの高値を更新した。米地銀の経営や米債務上限問題など米経済を巡る不透明感が強まっていることもドル売りを促した。
 ただ、買い一巡後は上値が重くなった。欧州株安やダウ平均の失速でリスク・オフのドル買いが入ったほか、米長期金利が上昇に転じたことが相場の重しとなり、1.1032ドル付近まで下押しした。

 ユーロ円も反発。終値は147.60円と前営業日NY終値(146.78円)と比べて82銭程度のユーロ高水準だった。20時30分過ぎに一時147.91円と日通し高値を付けたものの、NY市場に入ると147.50円を挟んだレンジ取引に終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

本日の参考レンジ
ドル円:133.02円 - 133.94円
ユーロドル:1.0968ドル - 1.1095ドル
ユーロ円:146.46円 - 147.91円

(中村)
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