NY為替見通し=FOMC後、ドル円の値幅を伴った動きに注意

 昨日の海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円は上値の重い動き。時間外の米長期金利の低下も重しに欧州タイムでは135円半ばまで押し戻された。

 本日は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果と米邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の会見を受けた、ドル円の値幅を伴った動きに注目。今回のFOMCで0.25%の利上げは織り込み済みで、市場の目線は利上げの打ち止めについて言及するかどうかに向けられており、どんな結果になってもドル円の値動きは大きくなりそうだ。インフレ高止まりに言及し、次回6月会合での利上げの有無は引き続き「今後のデータ次第」と利上げ余地が残されていることが強調されそうだが、金融システム不安が再燃していることや雇用データで労働市場が冷え込みつつある可能性が示唆されていることもあり、FRBが早い段階で利上げ停止に動くとの見方も根強い。

 FOMCに注目が集まっているが、その前に4月ADP雇用統計や4月ISM非製造業景況指数の結果を受けた、ドル円の神経質な動きにも注意。昨日に発表された3月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数は予想以上に減少し、3カ月連続の減少で2021年4月以来の低水準となり、FRBが今後追加の引き締めに動く必要がないとの根拠を強める結果となった。

・想定レンジ上限
 ドル円は3月8日高値(年初来高値)137.91円や昨年12月15日高値138.17円が上値めど。

・想定レンジ下限
 ドル円は節目の135.00円や近い水準に日足一目均衡表・基準線(134.21円)も位置する4月27日の高値134.20円が下値めど。

(金)
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