ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ドル円、下げ渋り

 10日のニューヨーク外国為替市場でドル円は下げ渋り。24時時点では134.42円と22時時点(134.39円)と比べて3銭程度のドル高水準だった。4月米消費者物価指数(CPI)が前年比で4.9%上昇と予想の5.0%上昇を若干下回り、2年ぶりの低水準を記録すると円買い・ドル売りが進行。23時前に一時134.28円と日通し安値を更新した。ただ、一目均衡表基準線が位置する134.21円がサポートとして働くと下げ渋った。

 ユーロドルは上値が重い。24時時点では1.0972ドルと22時時点(1.1001ドル)と比べて0.0029ドル程度のユーロ安水準だった。「欧州中央銀行(ECB)の一部当局者はインフレを十分に抑制するため、9月の利上げが必要な可能性を受け入れ始めつつある」との観測報道が伝わると、ECBの利上げ継続観測が高まりユーロ買いが先行。23時30分前に一時1.1007ドルと日通し高値を更新した。ただ、1.1ドル台では利食い売りや戻り売りなどが出たため、滞空時間は短かった。24時前には1.0964ドル付近まで押し戻された。

 ユーロ円は頭が重い。24時時点では147.49円と22時時点(147.84円)と比べて35銭程度のユーロ安水準。ドル円の下落につれた売りが出たほか、ダウ平均の失速に伴うリスク回避的な売りが出ると一時147.40円と本日安値を更新した。「ECBの一部当局者は9月利上げの可能性を検討」との観測報道を受けて148.02円付近まで買い戻される場面もあったが、戻りは鈍かった。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:134.28円 - 135.47円
ユーロドル:1.0942ドル - 1.1007ドル
ユーロ円:147.40円 - 148.67円

(中村)
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