NY為替見通し=新規失業保険申請件数と157円台での円買い介入の可能性に要警戒か

 本日のNY為替市場のドル円は、5 月雇用統計の調査対象週(5月12日週)の新規失業保険申請件数を見極めつつ、157円台での本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開となる。

 5 月雇用統計の調査対象週(5月12日週)の新規失業保険申請件数は、22万件と予想されており、前回の22.2万件からの減少が見込まれている。予想通りならば、5月雇用統計への期待感が高まることで、ドル買い要因となる。

 本日から25日にかけてイタリアのストレーザで主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が開催されることで、本邦当局者が為替介入を行うのは極めて難しいと思われる。

 本邦通貨当局は、4月29日に、ドル円が159円付近で推移していた時に第1弾の円買い介入、そして157円台に反発した局面で第2弾の円買い介入、その後、5月2日早朝に157円台で推移していた時に第3弾の円買い介入を実施したと思われる。

 G-7会議が開催されている時にドル円が157円台に乗せた場合の本邦通貨当局の出方に注目しておきたい。
 本邦通貨当局は、イエレン米財務長官が5月4日に為替介入に否定的な見解「為替介入は極めてまれなこと。いつも機能するとは限らない」を述べて以降、口先での円安牽制に留まっている。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、157.99円  (5/1高値)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、156.02円(日足一目均衡表・基準線)


(山下)
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