NY為替見通し=米国休場で動きづらいか

 本日のNY市場でのドル円は、米国がメモリアルデーで休場となるほか、日米で主だった要人発言も予定されておらず、全般的に手掛かり材料に乏しい。参加者の減少が見込まれる中、ドル円は方向感を模索する動きが見込まれる。

 今週は31日に本邦では5月東京都区部消費者物価指数(CPI)が、米国では4月PCEデフレーターが発表される。前者は本邦の全国CPIの先行指標とされており、後者は米連邦準備制度理事会(FRB)が物価指標として重視している。これらのイベントが週末に控えていることもあり、積極的には動きにくいかもしれない。

 テクニカル面では、前週24日の足形は「コマ」となった。その前日23日は約3週間ぶりに157円台に乗せたが同様の足形をつけていることから、足元の相場は157円を挟んで次の動きを待つ流れに入った可能性がある。目先は23日高値(157.20円)や本日の東京市場で付け安値(156.67円)をどちらかブレイクした方に次の流れが出ることが予想されるものの、市場参加者の少ない中とあっては、そのような動きは翌日以降に持ち越される公算が高そうだ。

 なお、ユーロ圏では、ホルツマン・オーストリア中銀総裁の講演が予定されている。タカ派とされる同氏は8日に「利下げをあまりにも急ぐ理由はない」などと発言している。市場では欧州中央銀行(ECB)の6月利下げが織り込まれる中、発言内容やトーンに変化があるか確認しておきたい。


・想定レンジ上限
 ドル円は23日高値(157.20円)を超えると、1日高値(157.99円)
 ユーロドルは、16日高値1.0895ドル

・想定レンジ下限
 ドル円は東京市場で付けた本日安値(156.67円)を割ると、156.02円(日足一目均衡表・基準線)
 ユーロドルは、23日安値1.0805ドル


(川畑)
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