ロンドン為替見通し=ECB高官発言に注意払いつつNY待つ様相

 ロンドンタイムは、序盤発表予定の4月独製造業新規受注の強弱を眺めつつ、さえない5月米供給管理協会(ISM)非製造業指数を受けた昨日来のリスクセンチメントの重さの継続性を見定めながらNYタイムを待つ格好となるか。

 そのほかクノット・オランダ中銀総裁やブイチッチ・クロアチア中銀総裁の講演内容にも注意を払いたい。ECB(欧州中央銀行)高官のタカ派発言が気にされる状態で、クノット・オランダ中銀総裁は「6月、7月には利上げが必要」「ECBはかなりの期間、ピーク金利を維持」などと述べており、利上げに関して「オープン」としていた9月や以降の会合に関する話があれば動意材料になるだろう。

 ブイチッチ・クロアチア中銀総裁は「コアと食料インフレには、まだ伸び余地」として上向きのインフレリスクに触れていた一方、「貸し出しに関しては、もう少しデータが必要」と、信用状況についてやや慎重な見解も示していた。クノット・オランダ中銀総裁も借り入れコストが高止まりする可能性に言及していたことがあった。各高官のインフレや信用状況に関する発言に欧州通貨は一喜一憂しながら、センテノ・ポルトガル中銀総裁の講演も予定されているNYタイムを待つことになりそうだ。


想定レンジ上限
・ユーロドル:日足一目均衡表・雲の下限1.0806ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル:5月31日安値1.0635ドル。


(関口)
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