欧州マーケットダイジェスト・9日 株安・ユーロ安

(9日終値:10日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=139.32円(9日15時時点比△0.02円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=149.75円(▲0.40円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0748ドル(▲0.0030ドル)
FTSE100種総合株価指数:7562.36(前営業日比▲37.38)
ドイツ株式指数(DAX):15949.84(▲40.12)
10年物英国債利回り:4.239%(△0.006%)
10年物独国債利回り:2.377%(▲0.025%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
5月ノルウェー消費者物価指数(CPI)
前月比                0.5%       1.1%
前年比                6.7%       6.4%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は伸び悩み。「日銀は来週15-16日に開く金融政策決定会合で、大規模金融緩和策の維持を決める公算が大きい」との報道を手掛かりに円売り・ドル買いが先行。時間外の米10年債利回りが上昇したことも相場の支援材料となり、一時139.73円と日通し高値を更新した。
 ただ、一目均衡表転換線が位置する139.69円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。21時30分過ぎには139.03円付近まで下押しする場面があった。

・ユーロドルは軟調。米長期金利が上昇した一方、独長期金利が低下したことでユーロ売り・ドル買いが優勢となった。ユーロクロスの下落につれた売りも出て、一時1.0744ドルと日通し安値を更新した。市場では「欧州中央銀行(ECB)定例理事会や米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを来週に控えた週末とあって、ポジション調整目的の売りが出やすかった」との指摘があった。
 なお、ユーロ豪ドルは1.5941豪ドル、ユーロNZドルは1.7535NZドル、ユーロカナダドルは1.4320カナダドル、ユーロポンドは0.8541ポンドまで値を下げた。

・ユーロ円は頭が重かった。「日銀は大規模緩和維持の公算大」との観測記事をきっかけに全般円安が進んだ流れに沿って一時150.44円まで値を上げたものの、NYの取引時間帯に入ると上値の重さが目立った。独国債利回りを始め欧州債利回りが低下したことが相場の重しとなり、一時149.71円付近まで下押しした。

・ロンドン株式相場は3日続落。ECB定例理事会やFOMCなど重要イベントを来週に控えた週末とあって、持ち高調整目的の売りが優勢となった。金融引き締めによる世界的な景気減速への懸念からエネルギー株や素材株が下落した。HSBCやバークレイズなど金融株にも売りが出た。

・フランクフルト株式相場は反落。ECB定例理事会やFOMCなど重要イベントを来週に控えた週末とあって、持ち高調整目的の売りが優勢となった。個別ではブレンターク(4.43%安)やシムライズ(4.34%安)、ハノーバー再保険(1.99%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。

(中村)
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