ロンドン為替見通し=独・英のインフレ基調の差を確認し、米インフレ指標待ち
本日のロンドン為替市場では、欧州の経済指標を確かめながら欧州午後に発表される5月米消費者物価指数(CPI)待つ展開となりそうだ。
欧州序盤の5月独CPIは改定値だが、先月末に発表された速報値が元々の下振れ予想から更に鈍化した後だけに、いつもよりは注意が必要かもしれない。まずないとは思うが、もし前年比が2022年2月以来の5%台まで減速ともなれば、タカ派として知られるナーゲル独連銀総裁の口調も変わってきそうだ。やや膠着状態が続いたユーロドルもレンジを広げることになるか。
ドイツについてはその後、6月ZEW景況感指数も発表予定。予想が▲13.1と前回から悪化見込み。今月前半に発表された4月分の経済指標では、総じてドイツ景気の回復の鈍さが示された。足もとの景況感で弱さが確認できるようだと、「慎重ながらも楽観的」とした独連銀総裁の成長見通しに対し懐疑的な見方が強まってしまうかもしれない。
※▲はマイナス。
英国からは雇用関連指標がロンドン早朝に発表予定。3カ月平均の失業率はやや悪化が見込まれているが、平均賃金の加速が一部で予想されている。同国インフレは英中銀が期待していたほど鈍化しておらず、賃金伸び率が高止まりするようであれば、英中銀の引き締め長期化への思惑も更に高まるだろう。また、議会証言が予定されるベイリー英中銀(BOE)総裁の見解もより注目が集まりそうだ。
想定レンジ上限
・ユーロドルは日足一目均衡表・雲の下限1.0806ドル、ポンドドルが昨日高値1.2599ドル。
想定レンジ下限
・ユーロドルは8日安値1.0695ドル、ポンドドルも8日安値1.2433ドル。
(小針)
欧州序盤の5月独CPIは改定値だが、先月末に発表された速報値が元々の下振れ予想から更に鈍化した後だけに、いつもよりは注意が必要かもしれない。まずないとは思うが、もし前年比が2022年2月以来の5%台まで減速ともなれば、タカ派として知られるナーゲル独連銀総裁の口調も変わってきそうだ。やや膠着状態が続いたユーロドルもレンジを広げることになるか。
ドイツについてはその後、6月ZEW景況感指数も発表予定。予想が▲13.1と前回から悪化見込み。今月前半に発表された4月分の経済指標では、総じてドイツ景気の回復の鈍さが示された。足もとの景況感で弱さが確認できるようだと、「慎重ながらも楽観的」とした独連銀総裁の成長見通しに対し懐疑的な見方が強まってしまうかもしれない。
※▲はマイナス。
英国からは雇用関連指標がロンドン早朝に発表予定。3カ月平均の失業率はやや悪化が見込まれているが、平均賃金の加速が一部で予想されている。同国インフレは英中銀が期待していたほど鈍化しておらず、賃金伸び率が高止まりするようであれば、英中銀の引き締め長期化への思惑も更に高まるだろう。また、議会証言が予定されるベイリー英中銀(BOE)総裁の見解もより注目が集まりそうだ。
想定レンジ上限
・ユーロドルは日足一目均衡表・雲の下限1.0806ドル、ポンドドルが昨日高値1.2599ドル。
想定レンジ下限
・ユーロドルは8日安値1.0695ドル、ポンドドルも8日安値1.2433ドル。
(小針)