ロンドン為替見通し=英欧指標を受けた水準調整一巡後は、米債務問題の行方にらみ動きにくいか

 ロンドンタイムは、4月英雇用統計や5月独ZEW景況感指数が発表される。指標内容から、景気動向が為替に与える影響を見定めることになる。

 英雇用統計は、前回3月分発表の際、週平均賃金の上昇がポンド高を誘った。インフレ率上昇や高止まりを意識させる内容となれば、ポンドの底堅い動きにつながるだろう。

 一方で独ZEW景況感指数は、前回4月分は予想を下回り、ユーロの上値を抑える要因になった。英雇用統計の内容を受けてポンドに連れて上下しているユーロの動きが変化する展開に注意したい。

 ただ、これら指標結果を受けて相応に上下しても、為替や金融マーケット全体にとっての不透明要因である米債務上限問題が、動きを滞らせる可能性がある。指標結果を受けた水準調整一巡後は、米現地時間の本日16日にバイデン米大統領ほか議会指導部が協議予定の同問題に関するニュースに注意しつつ、NY勢の動きを待つ状態になるとみる。


想定レンジ上限
・ポンドドル:11日高値1.2641ドル。
・ユーロドル:日足一目均衡表・転換線1.0969ドル。

想定レンジ下限
・ポンドドル:週足一目均衡表・転換線1.2421ドル。
・ユーロドル:日足一目均衡表・雲の下限1.0775ドル。

(関口)
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