株式明日の戦略-上昇一服も底堅い、あすは日銀結果と政局にらみで波乱含み
15日の日経平均は5日ぶり反落。終値は16円安の33485円。6月FOMCでは利上げは見送られ、米国株はダウ平均が下落、S&P500とナスダックが上昇とまちまちの動きとなった。これを受けて、寄り付きは一桁の下落。強弱感が交錯する中、場中は方向感が定まらなかった。前場では序盤に下げ幅を3桁に広げたものの、押し目は積極的に拾う動きが見られ、前引けは3桁の上昇。後場には上げ幅を200円超に広げて33700円台に乗せる場面もあり、このまま堅調に推移するかと思われた。しかし、13時を過ぎた辺りからじわじわと値を消し、終盤にはマイナス転換。引け間際には前日終値近辺でせめぎ合ったがプラス圏には浮上できず、小幅な下落で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆3800億円。業種別では証券・商品先物、海運、その他金融などが上昇している一方、医薬品、小売、パルプ・紙などが下落している。VTuber関連の事業を展開するカバー<5253.T>が、同業のANYCOLOR<5032.T>が好決算を発表したことを手がかりに急騰。半面、ANYCOLORの方は、事前に期待買いが入っていたことや、今期大幅増益計画ではあったもののコンセンサスを下回ったことなどから売りに押された。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり761/値下がり1006。ナスダック高を受けて東京エレクトロンやルネサスなど半導体関連が買われており、ソシオネクストが8%近い上昇。ニデック、任天堂、ロームなど京都銘柄の動きが良かった。株高にようやく重い腰を上げた格好で野村HDや東洋証券など証券株が軒並み大幅高。決算が好感されたHameeが急伸した。きのう初値をつけたアベジャが人気化しており、ストップ高まで買い進まれた。
半面、指数寄与度の大きいファーストリテイリングとソフトバンクGが下落。半導体株は強く買われたものもあった一方で、レーザーテックは2%近い下落となった。エーザイが大幅に3日続落しており、節目の1万円を割り込んだ。楽天Gが5%を超える下落で年初来安値を更新。1Q決算が失望材料となったTOKYO BASEがストップ安まで売り込まれた。
日経平均は5日ぶり反落。場中に結構動いたが、小幅安で始まって小幅安で終えた。プラスで終えられそうではあっただけにもったいない1日ではあったが、FOMCを通過してダウ平均が下落したことを踏まえれば、ほぼ横ばいは上々と言える。
あすは日銀の金融政策会合の結果と国政絡みのニュースが注目される。日銀会合は、今回は現状維持と見られている。可能性は低いが、金融政策の修正などがあった場合には、株式市場の反応は強い売りとなるだろう。足元の歴史的な株高が日銀の金融政策に影響を与える可能性はあるだけに、無風通過であっても引け後の植田総裁会見を前にしてはやや警戒ムードが高まるかもしれない。
ただ、立憲民主党が内閣不信任決議案を16日に出すとみられており、それが出てきた場合に岸田首相が衆議院解散・総選挙に踏み切るのではといった観測が出てきている。実際に出るのか、出たとして解散といった話になるのかなど流動的な要素が多いが、解散となれば株式市場には好影響が見込まれる。岸田首相は直近の広島サミットで存在感を示した。株高は政権与党に有利に働きやすい。海外投資家からみれば、もともと日本は政治の面での不安が少ない国。このタイミングで選挙となれば日本株買いに弾みがつく展開も期待できる。
あすに関してはニュースのヘッドラインに翻弄されることになると思われるが、大きなトレンドに変化が出てくるかという点で重要なのは、引け後の植田総裁の会見となる。ここまで黒田氏からの緩和スタンスを受け継いでいる印象の強い植田総裁がどういったメッセージを市場に届けるのか。もし、変化が出てくるようなら、昨年12月のような混乱が発生する可能性はあるし、出てきた内容を踏まえて戦略を再構築する必要が出てくる。しかし、これまでと変わらない印象であれば、日本株に対する見方を大きく変更する必要はない。
東証プライムの売買代金は概算で4兆3800億円。業種別では証券・商品先物、海運、その他金融などが上昇している一方、医薬品、小売、パルプ・紙などが下落している。VTuber関連の事業を展開するカバー<5253.T>が、同業のANYCOLOR<5032.T>が好決算を発表したことを手がかりに急騰。半面、ANYCOLORの方は、事前に期待買いが入っていたことや、今期大幅増益計画ではあったもののコンセンサスを下回ったことなどから売りに押された。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり761/値下がり1006。ナスダック高を受けて東京エレクトロンやルネサスなど半導体関連が買われており、ソシオネクストが8%近い上昇。ニデック、任天堂、ロームなど京都銘柄の動きが良かった。株高にようやく重い腰を上げた格好で野村HDや東洋証券など証券株が軒並み大幅高。決算が好感されたHameeが急伸した。きのう初値をつけたアベジャが人気化しており、ストップ高まで買い進まれた。
半面、指数寄与度の大きいファーストリテイリングとソフトバンクGが下落。半導体株は強く買われたものもあった一方で、レーザーテックは2%近い下落となった。エーザイが大幅に3日続落しており、節目の1万円を割り込んだ。楽天Gが5%を超える下落で年初来安値を更新。1Q決算が失望材料となったTOKYO BASEがストップ安まで売り込まれた。
日経平均は5日ぶり反落。場中に結構動いたが、小幅安で始まって小幅安で終えた。プラスで終えられそうではあっただけにもったいない1日ではあったが、FOMCを通過してダウ平均が下落したことを踏まえれば、ほぼ横ばいは上々と言える。
あすは日銀の金融政策会合の結果と国政絡みのニュースが注目される。日銀会合は、今回は現状維持と見られている。可能性は低いが、金融政策の修正などがあった場合には、株式市場の反応は強い売りとなるだろう。足元の歴史的な株高が日銀の金融政策に影響を与える可能性はあるだけに、無風通過であっても引け後の植田総裁会見を前にしてはやや警戒ムードが高まるかもしれない。
ただ、立憲民主党が内閣不信任決議案を16日に出すとみられており、それが出てきた場合に岸田首相が衆議院解散・総選挙に踏み切るのではといった観測が出てきている。実際に出るのか、出たとして解散といった話になるのかなど流動的な要素が多いが、解散となれば株式市場には好影響が見込まれる。岸田首相は直近の広島サミットで存在感を示した。株高は政権与党に有利に働きやすい。海外投資家からみれば、もともと日本は政治の面での不安が少ない国。このタイミングで選挙となれば日本株買いに弾みがつく展開も期待できる。
あすに関してはニュースのヘッドラインに翻弄されることになると思われるが、大きなトレンドに変化が出てくるかという点で重要なのは、引け後の植田総裁の会見となる。ここまで黒田氏からの緩和スタンスを受け継いでいる印象の強い植田総裁がどういったメッセージを市場に届けるのか。もし、変化が出てくるようなら、昨年12月のような混乱が発生する可能性はあるし、出てきた内容を踏まえて戦略を再構築する必要が出てくる。しかし、これまでと変わらない印象であれば、日本株に対する見方を大きく変更する必要はない。