株式明日の戦略-買い優勢か TOPIXは日銀サプライズ前の水準まで回復

 23日の日経平均は大幅続伸。終値は352円高の26906円。

 個別の値上がり率上位では、増配見通しが好感された水戸証券が30%を超える上昇。政府の保育所補助政策などが伝わり、テノHDが一時ストップ高となったほか、グローバルキッズも買われた。香港の投資会社リムがJTが保有する株式を売却し自社株買いを求める書簡を送付したことがわかったと報じられた鳥居薬品が急伸。メドレーやギフティなどの成長株が買われた。一方、ダイコク電機やオーイズミ、日本金銭機械、円谷フィールズなどパチンコ・パチスロ関連の下げが目立った。パチンコホールの倒産が過去10年で最多と伝わったっことで、利益確定売りが優勢となった。

 あすも買い優勢か。中国本土市場、香港市場の休場が続き、今晩の欧米株の先週末のような上昇が保たれれば、取引時間中は上値を買いやすい。外資系証券による日経平均先物への売買姿勢に注目したい局面だ。

 日経平均、TOPIXは1/18につけた戻り高値を更新したことで、直近安値を起点としたトレンドは上目線継続となる。特にTOPIXは200日移動平均線を上回り、昨年12月に日銀によるサプライズ修正によって急落する前の水準を回復した。大型株に買い戻しが予想されるほか、米半導体株指数やナスダックのアウトパフォームが続けば、機械や電機といったハイテク株への見直し買いも支えとなる。指数ベースで足元の水準に過熱感はなく、需給面改善の効果も加わり、好材料には反応しやすい環境が続く見通し。

 一方、日経平均は27200円前後に75日線、100日線、200日線などが集まるフシがあり、12/8安値(27415円)付近も上値のフシになりやすい。当面は買い優勢の地合いが続く可能性は高いが、日経平均が上述したフシで上げ一服となるシナリオとなるなら、目先的に今週の上昇はいったん売りとなる。  

 景気敏感の側面からの物色では、アルミや銅、亜鉛など商品市況の上昇に素材系の鉄鋼や非鉄株の反応は敏感だが、出遅れ感のある商社株を仕込むのも戦略のひとつか。指数の上値一服、次の循環物色に備え、陸運や小売、不動産、建設株など内需セクターへの資金シフトも考えておきたい。

 あすの引け後から日本電産を皮切りに国内企業の決算発表が始まる。米国では、取引時間前にテキサス・インスツルメンツ、ジョンソン&ジョンソン、3Mなどが発表を予定している。
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