株式明日の戦略-大幅高で28000円に接近、来週は米国要人発言や日銀会合に注目
3日の日経平均は大幅反発。終値は428円高の27927円。米国株高を好感して、寄り付きから3桁の上昇。要人発言から次回FOMCの大幅利上げに対する警戒が後退しており、バリュー株だけでなくグロース株にも資金が向かった。高く始まってしばらくは27700円近辺でもみ合ったが、全面高の様相が強まる中、前場のうちに27900円台に到達。後場は上昇ピッチは鈍ったものの、じり高基調が続いた。高値は27961円までで28000円にはあと一歩届かなかったが、終値でも400円を超える上昇。TOPIXは終日2000pより上で推移しており、こちらも高値圏で終了した。
東証プライムの売買代金は概算で3兆2500億円。業種別では精密機器、卸売、鉱業などが強い上昇。下落は保険、パルプ・紙、空運の3業種のみとなった。「スシロー」の2月の月次で全店売上高が前年同月比プラスとなったことが好感されたFOOD & LIFE COMPANIES<3563.T>が急騰。半面、1Qが大幅な最終減益となったナトコ<4627.T>が急落した。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり1479/値下がり279。月次が強い内容となったファーストリテイリングが3.9%高。ABCマート、サックスバー、アダストリアなど小売株の多くが月次を材料に買いを集めた。指数に値幅が出る中で業種を問わず大型株の動きが良くなっており、信越化学、HOYA、第一三共などが大幅高。三井物産や丸紅など商社株に強い動きが見られた。ほか、ユニプレスやオークマが証券会社のリポートを材料に急伸した。
一方、大塚HDが大幅安。創業家の資産管理会社がブロックトレードで保有株を売却したとの報道があった。米長期金利の上昇が逆風となったソフトバンクGが下落。ディスコ、RSテクノロジーズ、ローチェなど半導体関連の一角や、ガンホー、コーエーテクモ、ミクシィなどゲーム関連が株高の流れに乗れず逆行安となった。今期は営業赤字に転落見込みとなったダイサンが大幅に下落した。
なお、引け後に日本経済新聞社から、日経平均株価の構成銘柄の入れ替えが発表された。新規採用はオリエンタルランド<4661.T>、ルネサス<6723.T>、日本航空<9201.T>で、除外は東洋紡<3101.T>、日本軽金属<5703.T>、東邦亜鉛<5707.T>となる。
日経平均は大幅高。28000円には乗せられなかったが、もみ合いを上に放れた格好となった。アトランタ連銀のボスティック総裁から、次回のFOMCでは0.25%の利上げを支持するとの発言が出てきたことが、きょうの大幅高につながったと思われる。そのため、0.25%ではないとの見方が強まった場合には、逆回転の動きが出てくるとみておいた方が良い。11日土曜日からブラックアウト期間(FRBメンバーが金融政策に関して踏み込んだ発言を行うことが禁じられている期間)に入ることから、もし、パウエル議長が現時点で0.5%利上げもあり得ると考えているのであれば、恐らく何らかの形で来週にそれを示唆すると思われる。
仮に0.5%といった話が出てきた場合、米国株、特にナスダックに対するネガティブな影響がどの程度出てくるのかを注視しておく必要がある。足元の米国株は長期金利が上昇している割にはしっかりとした動きを見せている。米国株が金利の上昇をある程度許容して大崩れを回避できるのであれば、2023年のグローバルマーケットにとって安心材料となるだろう。
【来週の見通し】
不安定な展開か。米国の2月雇用統計が金曜10日に発表されるため、基本的にはこの内容を見極めるまでは動きづらい。ただ、時期的に米国の要人発言などから、次回FOMCの手がかりが多く出てくると見込まれる。7日には上院銀行委員会公聴会でパウエルFRB議長の発言機会がある。0.5%の利上げを織り込むような場合には、米国株は強めに売られることになると思われる。国内では黒田総裁では最後となる日銀会合が開催される。現状維持で無難に通過しそうでもあるが、サプライズ的な政策修正があれば、円高・株安が進む懸念はある。これら各種材料に一喜一憂することにはなるだろう。ただ、米雇用統計次第では流れが大きく変わる可能性もある。そのため、日本株、米国株とも日々値幅は出るけれども、方向感は定まらないといった状況が続くと予想する。
東証プライムの売買代金は概算で3兆2500億円。業種別では精密機器、卸売、鉱業などが強い上昇。下落は保険、パルプ・紙、空運の3業種のみとなった。「スシロー」の2月の月次で全店売上高が前年同月比プラスとなったことが好感されたFOOD & LIFE COMPANIES<3563.T>が急騰。半面、1Qが大幅な最終減益となったナトコ<4627.T>が急落した。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり1479/値下がり279。月次が強い内容となったファーストリテイリングが3.9%高。ABCマート、サックスバー、アダストリアなど小売株の多くが月次を材料に買いを集めた。指数に値幅が出る中で業種を問わず大型株の動きが良くなっており、信越化学、HOYA、第一三共などが大幅高。三井物産や丸紅など商社株に強い動きが見られた。ほか、ユニプレスやオークマが証券会社のリポートを材料に急伸した。
一方、大塚HDが大幅安。創業家の資産管理会社がブロックトレードで保有株を売却したとの報道があった。米長期金利の上昇が逆風となったソフトバンクGが下落。ディスコ、RSテクノロジーズ、ローチェなど半導体関連の一角や、ガンホー、コーエーテクモ、ミクシィなどゲーム関連が株高の流れに乗れず逆行安となった。今期は営業赤字に転落見込みとなったダイサンが大幅に下落した。
なお、引け後に日本経済新聞社から、日経平均株価の構成銘柄の入れ替えが発表された。新規採用はオリエンタルランド<4661.T>、ルネサス<6723.T>、日本航空<9201.T>で、除外は東洋紡<3101.T>、日本軽金属<5703.T>、東邦亜鉛<5707.T>となる。
日経平均は大幅高。28000円には乗せられなかったが、もみ合いを上に放れた格好となった。アトランタ連銀のボスティック総裁から、次回のFOMCでは0.25%の利上げを支持するとの発言が出てきたことが、きょうの大幅高につながったと思われる。そのため、0.25%ではないとの見方が強まった場合には、逆回転の動きが出てくるとみておいた方が良い。11日土曜日からブラックアウト期間(FRBメンバーが金融政策に関して踏み込んだ発言を行うことが禁じられている期間)に入ることから、もし、パウエル議長が現時点で0.5%利上げもあり得ると考えているのであれば、恐らく何らかの形で来週にそれを示唆すると思われる。
仮に0.5%といった話が出てきた場合、米国株、特にナスダックに対するネガティブな影響がどの程度出てくるのかを注視しておく必要がある。足元の米国株は長期金利が上昇している割にはしっかりとした動きを見せている。米国株が金利の上昇をある程度許容して大崩れを回避できるのであれば、2023年のグローバルマーケットにとって安心材料となるだろう。
【来週の見通し】
不安定な展開か。米国の2月雇用統計が金曜10日に発表されるため、基本的にはこの内容を見極めるまでは動きづらい。ただ、時期的に米国の要人発言などから、次回FOMCの手がかりが多く出てくると見込まれる。7日には上院銀行委員会公聴会でパウエルFRB議長の発言機会がある。0.5%の利上げを織り込むような場合には、米国株は強めに売られることになると思われる。国内では黒田総裁では最後となる日銀会合が開催される。現状維持で無難に通過しそうでもあるが、サプライズ的な政策修正があれば、円高・株安が進む懸念はある。これら各種材料に一喜一憂することにはなるだろう。ただ、米雇用統計次第では流れが大きく変わる可能性もある。そのため、日本株、米国株とも日々値幅は出るけれども、方向感は定まらないといった状況が続くと予想する。