欧州マーケットダイジェスト・15日 ECB利上げ継続・ユーロ高
(15日終値:16日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=140.33円(15日15時時点比▲0.88円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=153.57円(△0.80円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0943ドル(△0.0125ドル)
FTSE100種総合株価指数:7628.26(前営業日比△25.52)
ドイツ株式指数(DAX):16290.12(▲20.67)
10年物英国債利回り:4.384%(▲0.008%)
10年物独国債利回り:2.504%(△0.052%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
5月スイス生産者輸入価格(前月比) ▲0.3% 0.2%
5月仏消費者物価指数(CPI)改定値
前月比 ▲0.1% ▲0.1%
前年比 5.1% 5.1%
4月ユーロ圏貿易収支
季調済 71億ユーロの赤字 140億ユーロの黒字・改
季調前 117億ユーロの赤字 256億ユーロの黒字
欧州中央銀行(ECB)、政策金利 4.00%に引き上げ 3.75%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは堅調。欧州中央銀行(ECB)はこの日、定例理事会を開き市場予想通り0.25%の利上げを決めたと発表。声明では「理事会は今後の決定でインフレ率を目標の2%へ戻すため政策金利が十分に制約的な水準になるよう確実にする」と指摘し、インフレ抑制へ一段の引き締めを示唆した。また、ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「ECBは利上げについてまだやるべきことがある」「7月も利上げを継続する可能性が極めて高い」「(利上げの)一時停止は検討していない」などと語った。
米連邦準備理事会(FRB)が前日に利上げを見送った一方、ECBは連続利上げを検討する。欧米金利差縮小への思惑からユーロ買い・ドル売りが優勢になると、一時1.0950ドルと5月11日以来約1カ月ぶりの高値を更新した。
・ドル円は軟調。「岸田文雄首相は今国会会期中の衆議院解散を見送る考えを表明した」との報道が伝わると、日経平均先物の下落とともに円買い・ドル売りが先行した。ECB定例理事会の結果とラガルド総裁の会見が伝わると、対ユーロ中心にドル安が進んだ影響を受けて円買い・ドル売りが進行。米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りも入り、一時140.16円付近まで下押しした。
FRBは前日、市場予想通り金利の据え置きを決定した一方、同時に公表した金利見通しで想定以上に利上げに積極的な姿勢を示した。前日は米利上げが長期化するとの観測が高まったが、市場ではFRBが示した強気の利上げ予想に懐疑的な見方もあり、米金利の低下とドル安につながった。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.12まで低下した。
・ユーロ円はしっかり。利上げを継続するECBと、金融緩和策の継続が見込まれる日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ユーロ買いが優勢となった。0時30分過ぎに一時153.64円と2008年9月以来15年ぶりの高値を付けた。
・ロンドン株式相場は4日続伸。しばらくはもみ合いの展開が続いていたが、前日に売られていたアストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株に値ごろ感を意識した買いが入ると上げに転じた。ユニリーバなど日用品セクターも買われた。引けにかけては米国株相場の上昇につれた買いも入った。
・フランクフルト株式相場は4日ぶりに小反落。ECBの利上げ継続観測を背景に売りが優勢だったが、引けにかけて下げ渋った。米国株相場の上昇につれた買いが入った。個別ではメルク(2.35%安)やポルシェ(2.52%安)、フォルクスワーゲン(1.26%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。ECB定例理事会の結果とラガルド総裁の会見を受けて、ECBの利上げ継続を見込んだ売りが優勢となった。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=140.33円(15日15時時点比▲0.88円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=153.57円(△0.80円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0943ドル(△0.0125ドル)
FTSE100種総合株価指数:7628.26(前営業日比△25.52)
ドイツ株式指数(DAX):16290.12(▲20.67)
10年物英国債利回り:4.384%(▲0.008%)
10年物独国債利回り:2.504%(△0.052%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
5月スイス生産者輸入価格(前月比) ▲0.3% 0.2%
5月仏消費者物価指数(CPI)改定値
前月比 ▲0.1% ▲0.1%
前年比 5.1% 5.1%
4月ユーロ圏貿易収支
季調済 71億ユーロの赤字 140億ユーロの黒字・改
季調前 117億ユーロの赤字 256億ユーロの黒字
欧州中央銀行(ECB)、政策金利 4.00%に引き上げ 3.75%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは堅調。欧州中央銀行(ECB)はこの日、定例理事会を開き市場予想通り0.25%の利上げを決めたと発表。声明では「理事会は今後の決定でインフレ率を目標の2%へ戻すため政策金利が十分に制約的な水準になるよう確実にする」と指摘し、インフレ抑制へ一段の引き締めを示唆した。また、ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「ECBは利上げについてまだやるべきことがある」「7月も利上げを継続する可能性が極めて高い」「(利上げの)一時停止は検討していない」などと語った。
米連邦準備理事会(FRB)が前日に利上げを見送った一方、ECBは連続利上げを検討する。欧米金利差縮小への思惑からユーロ買い・ドル売りが優勢になると、一時1.0950ドルと5月11日以来約1カ月ぶりの高値を更新した。
・ドル円は軟調。「岸田文雄首相は今国会会期中の衆議院解散を見送る考えを表明した」との報道が伝わると、日経平均先物の下落とともに円買い・ドル売りが先行した。ECB定例理事会の結果とラガルド総裁の会見が伝わると、対ユーロ中心にドル安が進んだ影響を受けて円買い・ドル売りが進行。米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りも入り、一時140.16円付近まで下押しした。
FRBは前日、市場予想通り金利の据え置きを決定した一方、同時に公表した金利見通しで想定以上に利上げに積極的な姿勢を示した。前日は米利上げが長期化するとの観測が高まったが、市場ではFRBが示した強気の利上げ予想に懐疑的な見方もあり、米金利の低下とドル安につながった。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.12まで低下した。
・ユーロ円はしっかり。利上げを継続するECBと、金融緩和策の継続が見込まれる日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ユーロ買いが優勢となった。0時30分過ぎに一時153.64円と2008年9月以来15年ぶりの高値を付けた。
・ロンドン株式相場は4日続伸。しばらくはもみ合いの展開が続いていたが、前日に売られていたアストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株に値ごろ感を意識した買いが入ると上げに転じた。ユニリーバなど日用品セクターも買われた。引けにかけては米国株相場の上昇につれた買いも入った。
・フランクフルト株式相場は4日ぶりに小反落。ECBの利上げ継続観測を背景に売りが優勢だったが、引けにかけて下げ渋った。米国株相場の上昇につれた買いが入った。個別ではメルク(2.35%安)やポルシェ(2.52%安)、フォルクスワーゲン(1.26%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。ECB定例理事会の結果とラガルド総裁の会見を受けて、ECBの利上げ継続を見込んだ売りが優勢となった。
(中村)