ニューヨーク外国為替市場概況・6日 ドル円、反落

 6日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は144.07円と前営業日NY終値(144.66円)と比べて59銭程度のドル安水準だった。6月ADP全米雇用報告や6月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことが伝わると、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを長期化するとの観測が高まり、米長期金利が大幅に上昇。全般ドル買いが優勢となり、23時30分過ぎに一時144.65円付近まで値を上げた。米10年債利回りは一時4.0812%前後と3月2日以来約4カ月ぶりの高水準を記録した。
 ただ、アジア時間に付けた日通し高値144.66円が目先レジスタンスとして働くと失速した。米国株相場の下落に伴うリスク回避の円買い・ドル売りも入り、一時143.96円付近まで下押しした。
 なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するローガン米ダラス連銀総裁はこの日、「インフレ引き下げに向けて好調な経済を減速させるには、一段の利上げが必要」との見解を示した。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反発。終値は1.0889ドルと前営業日NY終値(1.0854ドル)と比べて0.0035ドル程度のユーロ高水準だった。予想を上回る米経済指標を受けて米長期金利が上昇すると全般ドル買いが先行。23時30分過ぎに一時1.0834ドルとアジア時間に付けた日通し安値に面合わせした。
 ただ、同水準の下抜けに失敗するとショートカバーが優勢に。欧州中央銀行(ECB)による利上げ継続観測も根強く、取引終了間際には1.0893ドル付近まで持ち直した。

 ユーロ円は小幅ながら3日続落。終値は156.90円と前営業日NY終値(157.02円)と比べて12銭程度のユーロ安水準。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。23時過ぎに一時157.12円と日通し高値を付けたものの、そのあとは156円台後半でのもみ合いに転じた。

本日の参考レンジ
ドル円:143.56円 - 144.66円
ユーロドル:1.0834ドル - 1.0900ドル
ユーロ円:155.85円 - 157.12円

(中村)
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