ニューヨーク外国為替市場概況・5日 ドル円、反発

 5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は144.66円と前営業日NY終値(144.47円)と比べて19銭程度のドル高水準だった。欧州株相場やナイト・セッションの日経平均先物が下落したことを手掛かりに円買い・ドル売りが先行。ダウ平均が一時190ドル超下落したことも相場の重しとなり、前日の安値144.21円を下抜けて一時144.08円まで値を下げた。
 ただ、3日の安値143.99円がサポートとして意識されると買い戻しが優勢に。米10年債利回りが3.9454%前後と3月9日以来約4カ月ぶりの高水準を記録したことも相場の支援材料となり、一時144.70円付近まで持ち直した。
 なお、米連邦準備理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(6月13-14日分)では「ほぼ全ての当局者が年内の追加利上げを予想」「一部の当局者は利上げを支持したものの、見合わせに同意した」ことが明らかになった。市場では「7月のFOMCで利上げを決める確率を高める内容だった」と受け止められた。

 ユーロドルは続落。終値は1.0854ドルと前営業日NY終値(1.0879ドル)と比べて0.0025ドル程度のユーロ安水準だった。欧州時間発表の6月ユーロ圏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値が予想を下回ったうえ、欧州中央銀行(ECB)調査による1年先の期待インフレ率が前回から低下したことでユーロ売りが出やすい地合いとなった。
 NYの取引時間帯に入ると、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.0851ドルと日通し安値を更新した。

 ユーロ円は小幅続落。終値は157.02円と前営業日NY終値(157.17円)と比べて15銭程度のユーロ安水準。ユーロドルの下落につれた売りが出ると一時156.79円と日通し安値を付けたものの、ドル円の持ち直しに伴う円売り・ユーロ買いが入ると下げ渋った。

本日の参考レンジ
ドル円:144.08円 - 144.73円
ユーロドル:1.0851ドル - 1.0908ドル
ユーロ円:156.79円 - 157.72円

(中村)
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