株式明日の戦略-週間ではほぼフラット、来週も強弱感が交錯か

 14日の日経平均は小幅反落。終値は28円安の32391円。

 日経平均はきのうの475円高で流れが良くなってくるかと思われたが、三連休前ということが影響したのか、混沌とした1日となった。終値は小幅な下落でチャートは崩れていないが、後場に入っても不安定な状態が続き、場中は落ち着く場面がほとんどなかった。決算発表銘柄で派手に売られるものが増えている点は気になる動き。株価が高値圏にあるものであれば利食い売りが一気に出たと解釈することもできるが、足元の動きがそこまで良くはなかったり、下り坂になっているにもかかわらず厳しい下げとなったものも散見された。7月最終週からは3月決算企業の1Q決算が出始める。それまでに全体の地合いが改善してくるかが注目される。


【来週の見通し】
 一進一退か。月曜が海の日により休場で4日立ち合い。国内は特段の材料に乏しく、米国株や為替の動向に翻弄され続ける展開が想定される。米国では19日にテスラやネットフリックスが決算発表を予定しており、米国のグロース株の方向性を占う意味で注目される。今週、CPIなどを確認したことで、米国の長期金利が低下基調となった点は株高への期待を高める。ただ、米国の金利が低下すると為替が円高(ドル安)に振れやすい点は日本株にとって逆風となる。翌週は中央銀行イベントが集中する週となるため、関連報道が相場をかく乱する可能性もある。米国株高への期待と円高進行への警戒が同居して、日本株は方向感が出づらいと予想する。

【今週を振り返る】
 週間ではほぼ横ばい。日経平均は前の週に大きく下げた余波が続き、週明けの10日は下落。この日に5日続落となったことで、以降は高値警戒感がくすぶり続けた。11日は反発したものの、大幅高スタートからは値を消した。12日は米国株高を好感して買いが先行したものの、円高への警戒が強まり大幅安となった。注目の米6月消費者物価指数(CPI)は米国のインフレ長期化に対する警戒を和らげる材料となり、これを確認した13日には400円を超える大幅上昇。ただ、14日は序盤に大きく上昇しながらも、買いが続かず小幅な下落。週を通して上値の重さは意識されたが、米国株の動きが良くなってきたこと、13日に上に値幅が出たことから、週間では約2円の上昇となった。日経平均は週間では小幅に反発。週足では十字に近い陰線を形成し、陰線は2週連続となった。

【来週の予定】
 国内では、6月訪日外客数(7/19)、6月貿易収支、6月首都圏マンション発売(7/20)、6月全国消費者物価指数(7/21)などがある。

 企業決算では、マネフォワード、日置電、日本国土、バロック、大庄、サイバーS(7/18)などが発表を予定している。

 海外の経済指標の発表やイベントでは、中国4-6月期GDP、中国6月鉱工業生産、中国6月小売売上高、中国6月固定資産投資、米7月ニューヨーク連銀製造業景気指数(7/17)、米6月小売売上高、米6月鉱工業生産、米5月対米証券投資(7/18)、米6月住宅着工件数、米20年国債入札(7/19)、米7月フィラデルフィア連銀景気指数、米6月中古住宅販売(7/20)などがある。
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