株式明日の戦略-400円を超える上昇で高値引け、ラリー再開への期待が高まる

 19日の日経平均は大幅続伸。終値は402円高の32896円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1615/値下がり179。新規投資を再開すると報じられたソフトバンクGが大幅上昇。円安一服を受けてホンダやマツダなど自動車株に買いが入っており、CFOへのインタビュー記事で株主還元強化期待が高まった日産自動車は7%を超える上昇となった。海運株の動きの良さが目立っており、川崎汽船が年初来高値を更新。株式分割と優待拡充を発表した丸千代山岡家がストップ高まで買われ、上方修正と増配を発表したムゲンエステートがストップ高比例配分となった。

 半面、植田日銀総裁の発言から次回日銀会合での政策修正はないとの見方が強まったことで銀行株が敬遠されており、みずほFGが下落。東芝TOBに向けての出資計画を発表したロームが売りに押された。通期の利益見通し上振れや増配を発表したファーマフーズは、大幅高スタートも急失速して8%を超える下落。通期の純利益見通しを引き下げたくろがね工作所や、3Qが大幅な最終減益となった鉄人化計画が急落した。

 日経平均は大幅高。高く始まった後は強いのか弱いのかはっきりしない動きが長く続いたが、引け間際はかなり強かった。結果、連日で陽線を形成。高値引けとなったことで、あす以降は売りづらさが意識されるだろう。終値は32896円。25日線(32965円、19日時点)に接近しており、これを超えてくれば投資家のセンチメントが一気に強気に傾く展開も期待できる。

 米国では本日、テスラやネットフリックスの決算が出てくるが、引け後になるため時間外の反応を見ながら東京市場が先に内容を消化する。国内でもあすはニデックやディスコの1Q決算発表が予定されており、ここから先は個別の材料が多くなる。決算銘柄の値動きは荒くなると思われるが、トレード機会が増えて商いが活況となることで、全体では下げづらく上げやすい地合いが続くと見込まれる。足元で日本株の懸念材料であった円高には一服感が出てきた。米国株の強い基調が崩れず、ドル円が140円台を回復してくるようなら、日本株のラリーが再開しても不思議ではない。
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