20日香港株=もみ合いか、政策期待も中国の景気不安が重荷

 20日の香港市場はもみ合う展開か。中国政府が景気対策を打ち出すことへ期待が根強い半面、中国景気の先行き不安が引き続き地合いを圧迫する可能性がある。北京拠点の不動産デベロッパー大手、遠洋集団(03377)が社債の元本償還や利息の支払いに「重大な不確定性」を発表したことを受け、本土不動産企業の債務リスクが改めて意識されたもよう。人民元安を受けた中国からの資金流出懸念も重荷。オフショア人民元(CNH)は20日朝方に1米ドル=7.22-7.23台で推移している。

 きょうは中国本土で事実上の政策金利となる7月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)が発表される。前月は1年物と5年以上物がともに10カ月ぶりに0.1ポイント引き下げられた。ただ、今月はその算出基準となる中期貸出制度(MLF)が据え置かれていたため、最優遇貸出金利は据え置きとなる公算が大きい。

 19日のNY市場でダウ平均は109米ドル高と8営業日続伸し、19年9月以来の長期連騰を記録した。先週の物価指標の鈍化を受けて利上げ長期化懸念が後退する中、市場予想を上回る第2四半期決算発表を受けて米国経済のソフトランディング期待が続いたことが支援となった。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は小幅に3日続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)はまちまち。主力株ではHSBC(00005)、AIAグループ(01299)、テンセント(00700)が香港終値を上回った半面、アリババ集団(09988)、JDドットコム(09618)が下回って引けた。
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