11日香港株=続伸か、中国の金融緩和拡大に期待

 11日の香港市場は続伸か。中国が金融緩和を一段と拡大するとの見方から買いが入りそうだ。中国国家統計局が10日発表した6月の中国の消費者物価指数(CPI)が前年同月比変わらずとなり、市場予想から下振れしたことで、中国人民銀行(中央銀行)が年内に預金準備率や金利の引き下げに踏み切りやすくなったとの観測が浮上した。人民元安の一服も支援材料。人民銀が設定する人民元相場の基準値は10日時点で1米ドル=7.1926元で、6月21日以来の元高/ドル安水準となった。

 もっとも、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ長期化への警戒感が根強いなか、買い一巡後は上値が重い展開があり得る。6月の米CPIの発表を12日に控え、次第に様子見ムードが広がる可能性がある。

 10日のNY株式相場はダウ平均など主要3指数がそろって4営業日ぶりに反発した。週後半から大手金融機関を皮切りにスタートする第2四半期決算発表を控えて買戻しが優勢だった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)はアジア保険会社のAIAグループ(01299)や大型ネット株のテンセント(00700)、JDドットコム(09618)、アリババ集団(09988)が香港終値を上回って引けた。
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