ニューヨーク外国為替市場概況・20日 ドル円、3日続伸

 20日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続伸。終値は140.07円と前営業日NY終値(139.65円)と比べて42銭程度のドル高水準だった。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったが分かると、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ継続が意識されて、米10年債利回りが一時3.8701%前後まで急伸。全般ドル買いが優勢となり、前日の高値139.99円や12日の高値140.39円を上抜けて一時140.50円まで上値を伸ばした。
 ただ、買い一巡後はやや上値が重くなった。米10年債利回りが上昇幅を縮めたことが相場の重しとなったほか、50日移動平均線の140.51円がレジスタンスとして意識された。

 ユーロドルは3日続落。終値は1.1130ドルと前営業日NY終値(1.1201ドル)と比べて0.0071ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測が後退する中、米労働指標が良好な内容だったことが伝わると、米金利の上昇とともにドル買いが活発化した。市場では「今夏以降、ECBが利上げを一時停止する可能性が意識されている」との声も聞かれ、一時1.1119ドルと日通し安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時100.97まで上昇した。

 ユーロ円は反落。終値は155.90円と前営業日NY終値(156.43円)と比べて53銭程度のユーロ安水準。ドル円の上昇につれた買いが入ったものの、ユーロドルの下落につれた売りが出ると一時155.87円と日通し安値を付けた。

 南アフリカランドは対ドルで一時17.9857ランドまで下落した。南アフリカ準備銀行(SARB)はこの日、政策金利を現行の8.25%で据え置くことを決めたと発表。予想は据え置きと0.25%の利上げで拮抗していたため、結果公表後はランド売りが優勢となった。
 なお、クガニャゴSARB総裁は会見で「利上げサイクルが終わったわけではない、今後はデータ次第」「金利がピークに達したと言うことはできない」などと発言した。

本日の参考レンジ
ドル円:139.11円 - 140.50円
ユーロドル:1.1119ドル - 1.1229ドル
ユーロ円:155.87円 - 156.62円

(中村)
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