ニューヨーク外国為替市場概況・21日 ドル円、4日続伸

 21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4日続伸。終値は141.73円と前営業日NY終値(140.07円)と比べて1円66銭程度のドル高水準だった。日本時間夕刻に「日銀は来週27-28日の金融政策決定会合で、長短金利操作(イールドカーブコントロール、YCC)などの金融政策を修正する可能性は低く、大規模緩和を維持する公算が大きい」との観測報道が伝わり、一時141.96円まで急伸した影響が残った。
 NY市場では一時141.22円付近まで上げ幅を縮める場面もあったが、下押しは限定的だった。23時過ぎには141.87円付近まで買われ、142円を再びうかがう展開となった。
 なお、神田真人財務官は円急落について「緊張感を持って注視をしている。過度な変動は望ましくないという観点からあらゆる手段を排除せずに検討する」と述べたほか、日銀の金融政策については「市場では何らかの修正がある可能性を巡って様々な期待、憶測が広がっている」と指摘した。

 ユーロドルは小幅ながら4日続落。終値は1.1124ドルと前営業日NY終値(1.1130ドル)と比べて0.0006ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測が後退する中、ユーロ売り・ドル買いが進行。前日の安値1.1119ドルを下抜けて一時1.1108ドルまで値を下げた。
 ただ、売り一巡後はユーロクロスの上昇につれたユーロ買い・ドル売りが入り下げ渋った。ユーロ豪ドルは一時1.6540豪ドル、ユーロNZドルは1.8052NZドル、ユーロカナダドルは1.4715カナダドル、ユーロポンドは0.8680ポンドまで値を上げた。

 ユーロ円は反発。終値は157.68円と前営業日NY終値(155.90円)と比べて1円78銭程度のユーロ高水準。「日銀は来週の金融政策決定会合でYCC修正を見送る方針」との観測報道が相次ぐと、欧州序盤に一時158.05円と2008年9月以来約15年ぶりの高値を更新した。22時前には157.16円付近まで伸び悩んだものの、下押しは限定的となり、取引終了間際には157.82円付近まで強含んだ。

本日の参考レンジ
ドル円:139.75円 - 141.96円
ユーロドル:1.1108ドル - 1.1145ドル
ユーロ円:155.59円 - 158.05円

(中村)
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