NYマーケットダイジェスト・1日 株まちまち・金利上昇・ドル高・円安

(1日終値)
ドル・円相場:1ドル=143.34円(前営業日比△1.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.45円(△0.98円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0984ドル(▲0.0013ドル)
ダウ工業株30種平均:35630.68ドル(△71.15ドル)
ナスダック総合株価指数:14283.91(▲62.11)
10年物米国債利回り:4.02%(△0.06%)
WTI原油先物9月限:1バレル=81.37ドル(▲0.43ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1978.8ドル(▲30.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
7月米製造業PMI改定値         49.0       49.0
7月米ISM製造業景気指数        46.4       46.0
6月米建設支出(前月比)        0.5%     1.1%・改
6月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数 958.2万件   961.6万件・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続伸。米10年債利回りが4.0552%前後と7月10日以来の高水準を付けたことを手掛かりに全般ドル買いが優勢となった。2時30分過ぎには一時143.55円と7月7日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。
 7月米ISM製造業景況指数が46.4と予想の46.8を下回り、6月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が958.2万件と予想の961.0万件より弱い内容だったことが分かると、一時142.89円付近まで売られる場面もあったが、下押しは限定的だった。
 市場では「日銀の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の柔軟化後も国内金利の上昇は限定的で、円を売って高金利のドルを買う動きが続いている」との声が聞かれた。

・ユーロドルは小幅続落。米長期金利の上昇などが相場の重しとなり、22時前に一時1.0952ドルと日通し安値を更新した。欧州を代表する株価指数のひとつユーロ・ストックス50指数が1.4%超下落したことも投資家のリスク志向を後退させ、ユーロ売り・ドル買いを促した。半面、米経済指標の下振れを受けて一時1.0989ドル付近まで買い戻される場面もあった。
 なお、グールズビー米シカゴ連銀総裁は「米連邦準備理事会(FRB)は大規模な景気後退を引き起こすことなくインフレ率を低下させる軌道にある」「9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)における自身の判断は物価動向に左右される」と述べたほか、ボスティック米アトランタ連銀総裁は「9月に利上げが必要になるとは思わない」「早くても2024年後半まで利下げはないだろう」などと語った。

・ユーロ円は3日続伸。日銀が金利上昇を抑制する姿勢を見せる中、日欧の金利差に改めて着目した円売り・ユーロ買いが出た。5時過ぎには一時157.49円まで値を上げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、昨年2月以来約1年半ぶりの高値となった。決算内容が好感されたキャタピラーが9%近く上昇し、1銘柄でダウ平均を168ドルほど押し上げた。ただ、主力銘柄には持ち高調整の売りも出たため、指数は下げに転じる場面もあった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落した。米長期金利の上昇を背景に、高PER(株価収益率)のハイテク株に売りが出やすい面もあった。

・米国債券相場で長期ゾーンは続落。米国債の発行増加で需給が緩和するとの見方から債券売りが優勢となった。利回りは一時4.0552%前後と7月10日以来の高水準を付けた。ただ、7月米ISM製造業景況指数が予想を下回ったことなどを受けて買い戻しが入ると下げ渋る場面もあった。

・原油先物相場は4日ぶりに反落。前日に約3カ月半ぶりの高値をつけた後とあって、利益確定目的の売りが出やすかった。

・金先物相場は3日ぶりに反落。外国為替市場でドル高が進み、ドル建てで決済される金の割高感が意識された。また、米長期金利の上昇も金利を生まない商品である金の重しとなった。

(中村)
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