NYマーケットダイジェスト・26日 ダウ13連騰・金利低下・ドル安

(26日終値)
ドル・円相場:1ドル=140.24円(前営業日比▲0.66円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=155.48円(▲0.30円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1086ドル(△0.0031ドル)
ダウ工業株30種平均:35520.12ドル(△82.05ドル)
ナスダック総合株価指数:14127.28(▲17.28)
10年物米国債利回り:3.87%(▲0.01%)
WTI原油先物9月限:1バレル=78.78ドル(▲0.85ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1970.1ドル(△6.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比)   ▲1.8%      1.1%
6月米新築住宅販売件数
前月比                ▲2.5%     6.6%・改
件数                69.7万件    71.5万件・改
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利
               5.25-5.50%に引き上げ 5.00-5.25%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。米連邦準備理事会(FRB)は今日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場予想通り0.25%の利上げを実施。声明では「追加の情報と金融政策への意味を引き続き評価する」としたうえで、「徐々にインフレ率を2%に戻すために適切とみられる追加的な金融政策の引き締めの程度を決めるに当たり、金融政策の度重なる引き締め、金融政策が経済活動とインフレ率に及ぼす影響の遅れ、および経済と金融の動向を考慮する」との前回会合までの表現を踏襲した。
 ただ、パウエルFRB議長がFOMC後の会見で「将来の利上げについてはデータを重視したアプローチをとる」「9月利上げはデータ次第」「今後も会議ごとに決定を下していく」と発言すると、米金融引き締め長期化観測が後退し米金利が低下。全般ドル売りが優勢となり、一時139.93円と日通し安値を更新した。

・ユーロドルは7日ぶりに反発。NY時間に入るとしばらくはもみ合いの展開が続いていたが、パウエルFRB議長が会見で次回会合での金利据え置きの可能性に言及すると、米金利の低下とともにドル売りが優勢となった。4時過ぎには一時1.1107ドルと日通し高値を更新した。
 なお、市場ではFOMCの結果について「FRBは追加利上げの可能性を残した。フォワードガイダンスに変更はなかった」との見方があった一方、「FRBの今回の利上げサイクルは終了したようにみえる」「FRBによる利上げは打ち止めになる可能性が高い」との声が聞かれた。

・ユーロ円は3日続落。欧州株相場の下落を背景にリスク回避的な円買い・ユーロ売りが先行すると、21時前に一時155.15円と日通し安値を更新した。ただ、売り一巡後は徐々に買い戻しが進み、155.71円付近まで下げ渋った。安く始まった米国株が底堅く推移したことも相場を下支えした。
 なお、NYダウは13日続伸し、昨年2月以来約1年5カ月ぶりの高値を更新した。13連騰は36年半ぶり。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は13日続伸し、昨年2月以来約1年5カ月ぶりの高値となった。13連騰は36年半ぶり。パウエルFRB議長がFOMC後の会見で「将来の利上げについてはデータを重視したアプローチをとる」「9月利上げはデータ次第」と述べ、次回会合での金利据え置きの可能性に言及すると、株買いが優勢となった。市場では「今回が今の利上げサイクルで最後の利上げとなり、米経済がリセッションを回避できるとの期待が高まった」との声が聞かれた。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反発。パウエルFRB議長がFOMC後の会見で、次回会合での金利据え置きの可能性に言及すると、利上げ長期化への過度な懸念が後退。金融政策の影響を受けやすい2年債中心に買いが入った。

・原油先物相場は5日ぶりに反落。FOMCの金融政策発表を控えるなかポジション調整の売りが小幅に進んだ。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫(7/21時点)で原油在庫の取り崩しが続いたものの下支え要因にならなかった。FOMCで予想通り0.25%利上げなど結果が発表された後も、原油相場の反応は限定的だった。

・金先物相場は続伸。米金利低下や主要通貨に対するドルの重さが支援要因となった。金利低下は金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味向上を意識させる材料。ドル安はドル建て金相場の割安感につながり買いを誘った。

(中村)
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