NYマーケットダイジェスト・2日 株安・金利上昇・ドル高

(2日終値)
ドル・円相場:1ドル=143.32円(前営業日比▲0.02円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=156.79円(▲0.66円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0938ドル(▲0.0046ドル)
ダウ工業株30種平均:35282.52ドル(▲348.16ドル)
ナスダック総合株価指数:13973.45(▲310.46)
10年物米国債利回り:4.08%(△0.06%)
WTI原油先物9月限:1バレル=79.49ドル(▲1.88ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1975.0ドル(▲3.8ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比)   ▲3.0%     ▲1.8%
7月ADP全米雇用報告         32.4万人    45.5万人・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円はほぼ横ばい。7月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が32.4万人増と予想の18.9万人増を上回ったことが伝わると米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが先行。23時30分過ぎに一時143.47円と日通し高値を更新した。
 米格付け会社フィッチ・レーティングスが米国の格付けを「AAA」から「AA+」に引き下げたことを受けて、ダウ平均が一時400ドル超下落するとドル円も143.06円付近まで下押しする場面もあったが、下値は堅かった。

・ユーロドルは3日続落。米国債の格下げを受けて、市場混乱への警戒感から投資家が運用リスクを回避する姿勢を強めるとユーロ売り・ドル買いが優勢となった。米10年債利回りが一時4.1221%前後と昨年11月9日以来の高水準を付けたことも相場の重しとなり、23時30分過ぎに1.0918ドルと日通し安値を更新した。予想を上回る米雇用指標が発表されたこともドル買いを誘った。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.78まで上昇した。

・ユーロ円は4日ぶりに反落。米国の格下げで世界的に株価が下落すると、リスク・オフの円買い・ユーロ売りが入り、欧州序盤には一時156.26円と本日安値を付けた。ただ、NY市場ではドル円の持ち直しに伴う円売り・ユーロ買いが優勢となり、157円台前半まで下げ渋った。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日ぶりに反落。米格付け会社フィッチ・レーティングスが米国の格付けを「AAA」から「AA+」に引き下げたことを受けて、市場混乱への警戒感から投資家が運用リスクを回避する姿勢を強めた。米長期金利が上昇したことで、株式の相対的な割高感が意識され、売りが広がった面もあった。指数は一時400ドル超下げた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続落。米国債の格下げや米国債の発行が想定以上に増える見通しとなったことが売りを誘った。7月ADP全米雇用報告が予想より強い内容だったことも相場の重しとなり、利回りは一時4.1221%前後と昨年11月9日以来の高水準を付けた。

・原油先物相場は続落。米格付け会社フィッチ・レーティングスが米国の格付けを引き下げたことでリスク回避の売りに押された。なお、この日公表された米エネルギー省(EIA)週間石油在庫で、原油在庫は1982年以降で最大の取り崩しとなる1704.9万バレル減となったが、米格下げを手掛かりにした売りの流れを転換するには至らなかった。

・金先物相場は続落。時間外取引では米格下げ報道を受けて安全資産としての金需要を意識した買いが入る場面もあったが、その後は下げに転じた。7月ADP全米雇用報告が予想より強い結果となり、米労働市場の力強さが示されたことが相場の重しとなった。

(中村)
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