ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ドル円、底堅い

 10日のニューヨーク外国為替市場でドル円は底堅い。24時時点では144.38円と22時時点(143.81円)と比べて57銭程度のドル高水準となった。7月米消費者物価指数(CPI)が総合・コアともに前年比で予想を下回ると、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの警戒感が和らぎ、ダウ平均が一時450ドル超上昇。リスク・オンの円売りが広がった。7月7日の高値144.20円を上抜けて一時144.44円まで値を上げた。
 なお、市場では米CPIの結果を受けて「9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げが見送られる」との見方が強まった。

 ユーロ円は堅調。24時時点では159.09円と22時時点(158.80円)と比べて29銭程度のユーロ高水準。欧米株価や日経平均先物の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると全般円売りが進行。23時過ぎに一時159.21円と2008年9月以来約15年ぶりの高値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時184.25円、豪ドル円は94.94円、NZドル円は87.80円、カナダドル円は107.84円、スイスフラン円は165.39円まで値を上げた。

 ユーロドルは上値が重い。24時時点では1.1018ドルと22時時点(1.1042ドル)と比べて0.0024ドル程度のユーロ安水準だった。米CPI発表直後には1.1065ドルまで上昇したものの、買い一巡後は上値が重くなった。一時は3.94%台まで低下した米10年債利回りが4.01%台まで上昇したことなどが相場の重し。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:143.30円 - 144.44円
ユーロドル:1.0967ドル - 1.1065ドル
ユーロ円:157.66円 - 159.21円


(中村)
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