NYマーケットダイジェスト・10日 株小反発・金利上昇・円安・ドル底堅い
(10日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.75円(前営業日比△1.02円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.95円(△1.19円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0981ドル(△0.0007ドル)
ダウ工業株30種平均:35176.15ドル(△52.79ドル)
ナスダック総合株価指数:13737.98(△15.96)
10年物米国債利回り:4.11%(△0.10%)
WTI原油先物9月限:1バレル=82.82ドル(▲1.58ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1948.9ドル(▲1.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
7月米消費者物価指数(CPI)
前月比 0.2% 0.2%
前年比 3.2% 3.0%
エネルギーと食品を除くコア指数
前月比 0.2% 0.2%
前年比 4.7% 4.8%
前週分の米新規失業保険申請件数 24.8万件 22.7万件
7月米財政収支 2208億ドルの赤字 2280億ドルの赤字
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は4日続伸。米労働省が発表した7月米消費者物価指数(CPI)が総合・コアともに前年比で予想を下回ったことが伝わると、全般ドル売りが先行。一時143.30円と日通し安値を更新した。
ただ、前日の安値143.00円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米CPIの結果を受けて米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの警戒感が和らぐと、ダウ平均が一時450ドル超上昇。リスク・オンの円売りも広がった。
その後、ダウ平均は急速に伸び悩んだものの、米30年債入札が低調だったことを受けて米長期金利が上昇したためドル買いの様相が強まった。5時過ぎには一時144.82円と7月3日以来の高値を付けた。
なお、米10年債利回りは米CPI公表直後に3.9417%前後まで低下したものの、米30年債入札の結果を受けて4.1113%前後まで上昇した。
・ユーロドルは小幅ながら続伸。7月米CPIが前年比で予想を下回ると、当初はドル売りが優勢となり一時1.1065ドルと日通し高値を更新した。
ただ、買い一巡後は上値が重くなった。米長期金利が上昇に転じたことでユーロ売り・ドル買いがじわりと強まり、一時1.0976ドル付近まで下押しした。
なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「CPIは予想通りで、朗報」「インフレデータは正しい方向に向かっている」とした一方、「インフレに関してまだやるべき仕事がある」「利下げに関する議論には程遠い」との考えを示した。
・ユーロ円は4日続伸。イタリア政府が同国銀行への追加課税を一部撤回したことで投資家心理が改善しており、この日もユーロ買いが先行した。米国株相場の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると全般円売りが強まり、23時過ぎに一時159.21円と2008年9月以来約15年ぶりの高値を更新した。その後の下押しも158.77円付近にとどまった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに小反発。7月米CPIが総合・コアともに前年比で予想を下回ると、米金融引き締めが長期化するとの警戒感が和らぎ、一時450ドル超上昇した。ただ、米30年債入札が低調だったことを受けて米長期金利が上昇すると、相対的な割高感が意識された高PER(株価収益率)のハイテク株に売りが集まり、急速に伸び悩んだ。指数は下げに転じる場面もあった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日ぶりに小反発。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反落。7月米CPIが総合・コアともに前年比で予想を下回ると買いが先行したものの、すぐに失速した。米30年債入札が低調だったことが分かると売りが加速した。利回りは一時4.1113%前後まで上昇した。
・原油先物相場は3日ぶりに反落。昨日84ドル台と約9カ月ぶりの高値に達したことで利益確定の売りが先行した。米金利上昇・ドル高も、景気抑制によるエネルギー需要の後退やドル建て相場の割高感を意識させ売りを誘った。
・金先物相場は4日続落。米10年債利回りが4.09%まで上振れるなど米金利が上昇。主要通貨に対してドルが強含むなか金は重く推移した。金利上昇は金利のつかない資産である金への投資をためらわせる材料。ドル高でドル建て金相場に割高感が生じたことも金への買いが集まりにくくなる要因となった。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=144.75円(前営業日比△1.02円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.95円(△1.19円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0981ドル(△0.0007ドル)
ダウ工業株30種平均:35176.15ドル(△52.79ドル)
ナスダック総合株価指数:13737.98(△15.96)
10年物米国債利回り:4.11%(△0.10%)
WTI原油先物9月限:1バレル=82.82ドル(▲1.58ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1948.9ドル(▲1.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
7月米消費者物価指数(CPI)
前月比 0.2% 0.2%
前年比 3.2% 3.0%
エネルギーと食品を除くコア指数
前月比 0.2% 0.2%
前年比 4.7% 4.8%
前週分の米新規失業保険申請件数 24.8万件 22.7万件
7月米財政収支 2208億ドルの赤字 2280億ドルの赤字
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は4日続伸。米労働省が発表した7月米消費者物価指数(CPI)が総合・コアともに前年比で予想を下回ったことが伝わると、全般ドル売りが先行。一時143.30円と日通し安値を更新した。
ただ、前日の安値143.00円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米CPIの結果を受けて米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの警戒感が和らぐと、ダウ平均が一時450ドル超上昇。リスク・オンの円売りも広がった。
その後、ダウ平均は急速に伸び悩んだものの、米30年債入札が低調だったことを受けて米長期金利が上昇したためドル買いの様相が強まった。5時過ぎには一時144.82円と7月3日以来の高値を付けた。
なお、米10年債利回りは米CPI公表直後に3.9417%前後まで低下したものの、米30年債入札の結果を受けて4.1113%前後まで上昇した。
・ユーロドルは小幅ながら続伸。7月米CPIが前年比で予想を下回ると、当初はドル売りが優勢となり一時1.1065ドルと日通し高値を更新した。
ただ、買い一巡後は上値が重くなった。米長期金利が上昇に転じたことでユーロ売り・ドル買いがじわりと強まり、一時1.0976ドル付近まで下押しした。
なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「CPIは予想通りで、朗報」「インフレデータは正しい方向に向かっている」とした一方、「インフレに関してまだやるべき仕事がある」「利下げに関する議論には程遠い」との考えを示した。
・ユーロ円は4日続伸。イタリア政府が同国銀行への追加課税を一部撤回したことで投資家心理が改善しており、この日もユーロ買いが先行した。米国株相場の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると全般円売りが強まり、23時過ぎに一時159.21円と2008年9月以来約15年ぶりの高値を更新した。その後の下押しも158.77円付近にとどまった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに小反発。7月米CPIが総合・コアともに前年比で予想を下回ると、米金融引き締めが長期化するとの警戒感が和らぎ、一時450ドル超上昇した。ただ、米30年債入札が低調だったことを受けて米長期金利が上昇すると、相対的な割高感が意識された高PER(株価収益率)のハイテク株に売りが集まり、急速に伸び悩んだ。指数は下げに転じる場面もあった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日ぶりに小反発。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反落。7月米CPIが総合・コアともに前年比で予想を下回ると買いが先行したものの、すぐに失速した。米30年債入札が低調だったことが分かると売りが加速した。利回りは一時4.1113%前後まで上昇した。
・原油先物相場は3日ぶりに反落。昨日84ドル台と約9カ月ぶりの高値に達したことで利益確定の売りが先行した。米金利上昇・ドル高も、景気抑制によるエネルギー需要の後退やドル建て相場の割高感を意識させ売りを誘った。
・金先物相場は4日続落。米10年債利回りが4.09%まで上振れるなど米金利が上昇。主要通貨に対してドルが強含むなか金は重く推移した。金利上昇は金利のつかない資産である金への投資をためらわせる材料。ドル高でドル建て金相場に割高感が生じたことも金への買いが集まりにくくなる要因となった。
(中村)