NYマーケットダイジェスト・11日 株まちまち・金利上昇・ドル高
(11日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.96円(前営業日比△0.21円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.78円(▲0.17円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0949ドル(▲0.0032ドル)
ダウ工業株30種平均:35281.40ドル(△105.25ドル)
ナスダック総合株価指数:13644.85(▲93.14)
10年物米国債利回り:4.15%(△0.04%)
WTI原油先物9月限:1バレル=83.19ドル(△0.37ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1946.6ドル(▲2.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
7月米卸売物価指数(PPI)
前月比 0.3% 0.0%・改
前年比 0.8% 0.2%・改
食品とエネルギーを除くコア指数
前月比 0.3% ▲0.1%・改
前年比 2.4% 2.4%
8月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)
71.2 71.6
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は5日続伸。欧州株相場の下落などを背景にリスク回避の円買い・ドル売りが先行。21時過ぎに一時144.42円と日通し安値を付けた。
ただ、米労働省が発表した7月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことが分かると一転円売り・ドル買いが優勢に。アジア時間の高値144.90円を上抜けて一時145.00円まで値を上げた。米10年債利回りが4.1737%前後まで上昇したことも相場の支援材料。
なお、米ミシガン大学が発表した8月消費者態度指数(速報値)は予想を上回った一方、消費者の期待インフレ率は1年先・5年先のいずれも前月から低下し、予想を下回った。インフレ期待の下振れにドル売りで反応すると、一時144.47円付近まで下押しする場面もあった。
・ユーロドルは3日ぶりに反落。欧州債利回りの上昇などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行。21時30分前に一時1.1005ドルと日通し高値を付けた。
ただ、米PPIの上振れをきっかけにユーロ売り・ドル買いが優勢になると一時1.0943ドルと日通し安値を付けた。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出た。
なお、米期待インフレ率の下振れを受けて一時1.0984ドル付近まで買い戻される場面もあったが、戻りは鈍かった。
・ユーロ円は5日ぶりに反落。ドル円の上昇につれた買いが入った半面、ユーロドルの下落につれた売りが出たため、一時158.57円と日通し安値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。メルクやユナイテッドヘルス・グループなどディフェンシブ株が買われたほか、原油高を背景にシェブロンなど石油株が買われ、相場を下支えした。ただ、7月米PPIの上振れで米金融引き締めが長引くとの懸念から上値も限られた。
一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反落した。米長期金利の上昇を背景に、高PER(株価収益率)のハイテク株には売りが出た。
・米国債券相場で長期ゾーンは続落。7月米PPIが予想を上回ったことが伝わると、米国のインフレ圧力の根強さが意識され、債券売りが広がった。
・原油先物相場は小反発。国際エネルギー機関(IEA)は月報で石油輸出国機構(OPEC)加盟国と他の主要産油国で構成するOPECプラスの供給削減により石油価格が上昇する可能性を指摘。この観測が下支えとなったものの、予想を上回る米PPIを受けた米金利上昇・ドル高が、景気抑制によるエネルギー需要後退やドル建て価格の押し下げの要因になるとされ上昇幅縮小につながった。
・金先物相場は5日続落。予想を上回る米PPIを受けた米金利上昇・ドル高が売り材料となった。インフレ期待の低下で持ち直す場面はあったものの反発は限定的。金利上昇が金利のつかない資産である金の上値を重くしたり、ドル高でドル建て価格に割高感が生じて売られやすくなったりといった地合いが週を通じて続いた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=144.96円(前営業日比△0.21円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.78円(▲0.17円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0949ドル(▲0.0032ドル)
ダウ工業株30種平均:35281.40ドル(△105.25ドル)
ナスダック総合株価指数:13644.85(▲93.14)
10年物米国債利回り:4.15%(△0.04%)
WTI原油先物9月限:1バレル=83.19ドル(△0.37ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1946.6ドル(▲2.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
7月米卸売物価指数(PPI)
前月比 0.3% 0.0%・改
前年比 0.8% 0.2%・改
食品とエネルギーを除くコア指数
前月比 0.3% ▲0.1%・改
前年比 2.4% 2.4%
8月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)
71.2 71.6
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は5日続伸。欧州株相場の下落などを背景にリスク回避の円買い・ドル売りが先行。21時過ぎに一時144.42円と日通し安値を付けた。
ただ、米労働省が発表した7月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことが分かると一転円売り・ドル買いが優勢に。アジア時間の高値144.90円を上抜けて一時145.00円まで値を上げた。米10年債利回りが4.1737%前後まで上昇したことも相場の支援材料。
なお、米ミシガン大学が発表した8月消費者態度指数(速報値)は予想を上回った一方、消費者の期待インフレ率は1年先・5年先のいずれも前月から低下し、予想を下回った。インフレ期待の下振れにドル売りで反応すると、一時144.47円付近まで下押しする場面もあった。
・ユーロドルは3日ぶりに反落。欧州債利回りの上昇などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行。21時30分前に一時1.1005ドルと日通し高値を付けた。
ただ、米PPIの上振れをきっかけにユーロ売り・ドル買いが優勢になると一時1.0943ドルと日通し安値を付けた。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出た。
なお、米期待インフレ率の下振れを受けて一時1.0984ドル付近まで買い戻される場面もあったが、戻りは鈍かった。
・ユーロ円は5日ぶりに反落。ドル円の上昇につれた買いが入った半面、ユーロドルの下落につれた売りが出たため、一時158.57円と日通し安値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。メルクやユナイテッドヘルス・グループなどディフェンシブ株が買われたほか、原油高を背景にシェブロンなど石油株が買われ、相場を下支えした。ただ、7月米PPIの上振れで米金融引き締めが長引くとの懸念から上値も限られた。
一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反落した。米長期金利の上昇を背景に、高PER(株価収益率)のハイテク株には売りが出た。
・米国債券相場で長期ゾーンは続落。7月米PPIが予想を上回ったことが伝わると、米国のインフレ圧力の根強さが意識され、債券売りが広がった。
・原油先物相場は小反発。国際エネルギー機関(IEA)は月報で石油輸出国機構(OPEC)加盟国と他の主要産油国で構成するOPECプラスの供給削減により石油価格が上昇する可能性を指摘。この観測が下支えとなったものの、予想を上回る米PPIを受けた米金利上昇・ドル高が、景気抑制によるエネルギー需要後退やドル建て価格の押し下げの要因になるとされ上昇幅縮小につながった。
・金先物相場は5日続落。予想を上回る米PPIを受けた米金利上昇・ドル高が売り材料となった。インフレ期待の低下で持ち直す場面はあったものの反発は限定的。金利上昇が金利のつかない資産である金の上値を重くしたり、ドル高でドル建て価格に割高感が生じて売られやすくなったりといった地合いが週を通じて続いた。
(中村)