NYマーケットダイジェスト・17日 株安・金利上昇・円買い戻し

(17日終値)
ドル・円相場:1ドル=145.84円(前営業日比▲0.51円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.57円(▲0.65円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0872ドル(▲0.0007ドル)
ダウ工業株30種平均:34474.83ドル(▲290.91ドル)
ナスダック総合株価指数:13316.93(▲157.70)
10年物米国債利回り:4.28%(△0.03%)
WTI原油先物9月限:1バレル=80.39ドル(△1.01ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1915.2ドル(▲13.1ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
8月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
                   12.0       ▲13.5
前週分の米新規失業保険申請件数   23.9万件    25.0万件・改
7月米景気先行指標総合指数(前月比) ▲0.4%      ▲0.7%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は反落。「中国当局は今週、人民元の急激な変動を防ぐため、国有銀行に対し外国為替市場への介入を強化するよう指示した」との一部報道をきっかけに、対人民元中心にドル安が進んだ欧州市場の流れを引き継いで始まった。アジア時間に一時146.56円と年初来高値を更新した反動で利益確定目的の売りが出やすい面もあり、22時30分前には一時145.62円と日通し安値を付けた。
 ただ、前日の安値145.31円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米10年債利回りが一時4.3256%前後と昨年10月21日以来の高水準を付けたことも相場の支援材料となり、146.30円付近まで値を戻した。
 もっとも、ダウ平均が一時320ドル超下落するなど、米国株相場が軟調に推移するとリスク・オフの円買いが優勢となり、4時30分前には145.64円付近まで押し戻された。

・ユーロドルは小幅ながら続落。対人民元中心にドル売りが強まると、ユーロに対してもドル売りが先行。欧州債利回りが上昇したことで、欧米金利差縮小への思惑からユーロ買い・ドル売りが入った面もあった。21時30分過ぎに一時1.0918ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、前日の高値1.0935ドルがレジスタンスとして意識されると失速した。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月25-26日分)を受けて、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め長期化観測が強まる中、米金利上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出た。4時前には一時1.0857ドルと7月6日以来の安値を更新した。

・ユーロ円は3日ぶりに反落。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、しばらくは方向感に乏しい展開が続いた。ただ、米国株相場が下げ幅を広げるとリスク回避の円買いが優勢となり、一時158.26円と本日安値を付けた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、7月13日以来約1カ月ぶりの安値となった。決算内容が嫌気されたウォルマートが軟調に推移すると、他の消費関連株にも売りが波及した。前日のFOMC議事要旨を受けて、米金融引き締め長期化への警戒から売りが面もあった。米長期金利が上昇し、ハイテク株が売られたことも相場の重し。指数は一時320ドル超下げた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日続落し、6月9日以来約2カ月ぶりの安値で取引を終えた。

・米国債券相場で長期ゾーンは6日続落。堅調な米経済指標や前日のFOMC議事要旨を受けて、米金融引き締め長期化観測が強まる中、債券売りが継続した。利回りは一時4.3256%前後と昨年10月21日以来の高水準を付けた。

・原油先物相場は4日ぶりに反発。中国経済の先行き不透明感の高まりを背景に前日まで3日続落した原油に買戻しが入った。景気鈍化の深刻化を受けて中国当局が景気支援策を強化するとの期待感が支えとなった。

・金先物相場は9日続落。前日まで8日続落したこともあり、押し目買いが入る場面もあったが、米10年債利回りが昨年10月以来の高水準まで上昇するなど、米長期金利の上昇傾向が続いていることが重しとなり、金利を生じない金は結局9日続落して取引を終えた。

(中村)
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