株式明日の戦略-反発も5日線は抵抗に、マザーズの大幅高は期待材料

 21日の日経平均は4日ぶり反発。終値は114円高の31565円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1177/値下がり587。主力どころでは指数寄与度の大きいファーストリテイリングとソフトバンクGが強い上昇。米国の10年債利回りが低下したことから、ソシオネクストなどグロース株に資金が向かい、中でもメドレー、メドピア、エムスリーなど医療系グロース株に非常に強い動きが見られた。東電HD、東北電力、北海道電力など電力株が軒並み高。配当性向を50%以上とする方針を発表したあいHDが急伸した。

 一方、米長期金利の低下を受けて、三井住友や東京海上など金融株が軟調。ダイキンやキーエンスなど値がさ株の一角が弱かった。原油価格の上昇や円安一服を受けて、ブリヂストン、横浜ゴム、住友ゴムなどタイヤ株が軒並み安。米エスティ・ローダーが決算を受けて大幅安となったことを警戒して、資生堂やコーセーが売りに押された。

 日経平均は4日ぶりに反発したが、高値は31758円まで。5日線(31729円、21日時点)近辺では上値が抑えられた。114円高というのは18日の米国株がまちまちであったことを踏まえると強かった。しかし、先週は週間で4桁の下落となっており、これに対する戻りとしては物足りない。後場に失速しており引け味もイマイチで、週明けが意外にしっかりとしたスタートとなったことで、ひとまず買い戻しが入ったという程度にすぎない。下値模索が続いていたマザーズ指数がきょうは2.8%高と大きく上昇しており、これが全体の底打ちを示唆する動きかどうかが注目される。金利上昇に対する警戒が拭えないと新興グロースへの買いは続かないだけに、週明けの米債券市場で長期金利に上昇一服感が出てくるかどうかを注視しておきたい。
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