ニューヨーク外国為替市場概況・21日 ドル円、3日ぶり反発

 21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反発。終値は146.22円と前営業日NY終値(145.39円)と比べて83銭程度のドル高水準だった。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの観測が高まる中、米10年債利回りが一時4.3518%前後と2007年11月以来の高水準を記録すると、日米金利差拡大への思惑から円売り・ドル買いが進行。24時30分前に一時146.40円と日通し高値を更新した。
 ただ、17日に付けた年初来高値146.56円がレジスタンスとして意識されると、若干伸び悩んだ。
 なお、市場では「パウエルFRB議長が今週25日に行うジャクソンホール会議での講演で、景気の現状や追加の利上げについてどのような見解を示すかに関心が集まっている」との声が聞かれた。

 ユーロドルは上昇。終値は1.0896ドルと前営業日NY終値(1.0873ドル)と比べて0.0023ドル程度のユーロ高水準だった。独長期金利の上昇などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行すると、21時前に一時1.0914ドルと日通し高値を付けた。ただ、17日の高値1.0918ドルが目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て、23時30分過ぎには1.0875ドル付近まで下押しした。
 もっとも、アジア時間に付けた日通し安値1.0870ドルがサポートとして働くと買い戻しが進み、1.0904ドル付近まで持ち直した。

 ユーロ円は3日ぶりに反発。終値は159.32円と前営業日NY終値(158.22円)と比べて1円10銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇をきっかけに円売り・ユーロ買いが優勢になると、17日の高値159.36円を上抜けて一時159.40円と08年9月以来およそ15年ぶりの高値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時186.66円、豪ドル円は93.91円、NZドル円は86.74円、カナダドル円は108.21円、スイスフラン円は166.55円、メキシコペソ円は8.60円まで値を上げた。米株式市場でダウ平均が下げ渋ったほか、ナスダック総合が大幅に上昇。ナイト・セッションの日経平均先物も大証終値比340円高の3万1840円まで底堅く推移すると、リスク・オンの円売りが出た。

本日の参考レンジ
ドル円:145.15円 - 146.40円
ユーロドル:1.0870ドル - 1.0914ドル
ユーロ円:157.80円 - 159.40円

(中村)
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