NYマーケットダイジェスト・23日 株高・金利低下・ドル安

(23日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.84円(前営業日比▲1.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.34円(▲0.89円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0863ドル(△0.0017ドル)
ダウ工業株30種平均:34472.98ドル(△184.15ドル)
ナスダック総合株価指数:13721.03(△215.16)
10年物米国債利回り:4.19%(▲0.13%)
WTI原油先物10月限:1バレル=78.89ドル(▲0.75ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1948.1ドル(△22.1ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比)   ▲4.2%      ▲0.8%
8月米製造業PMI速報値        47.0        49.0
8月米サービス部門PMI速報値     51.0        52.3
8月米総合PMI速報値         50.4        52.0
7月米新築住宅販売件数
前月比                4.4%     ▲2.8%・改
件数                71.4万件    68.4万件・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続落。8月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を下回ったことが伝わると、米長期金利の低下とともに全般ドル売りが先行。節目の145.00円を下抜けて、2時30分前に一時144.54円と日通し安値を更新した。米長期金利の指標である米10年債利回りは一時4.18%台まで急低下した。
 ただ、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げ、5時30分過ぎには144.92円付近まで下げ渋った。

・ユーロドルは反発。欧州時間に発表されたユーロ圏各国のPMI速報値が低調な内容となったことで、欧州の景気減速懸念が高まった。NYの取引時間帯に入ってもユーロ売りが継続し、22時前に一時1.0803ドルと6月14日以来約2カ月ぶりの安値を更新した。
 ただ、米国のPMI速報値がさえない結果だったことが伝わると一転買い戻しが優勢に。2時30分前には1.0870ドル付近まで上昇し、日本時間夕刻に付けた日通し高値1.0871ドルに迫った。

・ユーロ円は続落。ユーロ圏の景況感悪化で全般ユーロ売りが進んだ流れに沿って、23時前に156.87円と8日以来約2週間ぶりの安値を付けた。ただ、売り一巡後は徐々に買い戻しが進み、5時前には157.43円付近まで下げ渋った。

・オセアニア通貨はしっかり。全般ドル安が進んだ流れに沿ったほか、米国株相場の上昇を受けてリスクに敏感なオセアニア通貨に買いが入った。豪ドル米ドルは0.6482米ドル、NZドル米ドルは0.5985米ドルまで値を上げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発。米長期金利の低下を背景に、高PER(株価収益率)のハイテク株に買いが入った。低調な8月米PMI速報値の結果を受けて、米金融引き締め長期化への懸念が和らいだことも買い安心感につながった。市場では「取引終了後に発表されるエヌビディアの決算への期待感もハイテク株などの買いを誘った」との声が聞かれた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸。

・米国債券相場で長期ゾーンは大幅続伸。8月米PMI速報値が低調な結果となり、米金融引き締め長期化観測が後退すると、債券買い優勢となった。

・原油先物相場は3日続落。時間外から弱含んでいたところに8月米PMI速報値がさえない結果となると、エネルギー需要の先細りが懸念されて77ドル台まで売り圧力が強まった。もっともその後、米エネルギー省(EIA)が発表した週間在庫統計で、原油の取り崩し幅が一部予想より大きいことが分かると下値を切り上げる展開に。一時79ドル台まで持ち直す場面もあった。

・金先物相場は4日続伸。米国の8月PMI速報値が予想を下回ったことが分かると、米金利の低下とともに金を買う動きが強まった。為替相場でドルが対ユーロで売り戻されたことにも支えられ、一時1950ドルに迫る場面もあった。

(中村)
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