NYマーケットダイジェスト・21日 株まちまち・金利上昇・円安

(21日終値)
ドル・円相場:1ドル=146.22円(前営業日比△0.83円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.32円(△1.10円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0896ドル(△0.0023ドル)
ダウ工業株30種平均:34463.69ドル(▲36.97ドル)
ナスダック総合株価指数:13497.59(△206.81)
10年物米国債利回り:4.34%(△0.09%)
WTI原油先物9月限:1バレル=80.72ドル(▲0.53ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1923.0ドル(△6.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反発。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの観測が高まる中、米10年債利回りが一時4.3518%前後と2007年11月以来の高水準を記録すると、日米金利差拡大への思惑から円売り・ドル買いが進行。24時30分前に一時146.40円と日通し高値を更新した。
 ただ、17日に付けた年初来高値146.56円がレジスタンスとして意識されると、若干伸び悩んだ。
 なお、市場では「パウエルFRB議長が今週25日に行うジャクソンホール会議での講演で、景気の現状や追加の利上げについてどのような見解を示すかに関心が集まっている」との声が聞かれた。

・ユーロドルは上昇。独長期金利の上昇などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行すると、21時前に一時1.0914ドルと日通し高値を付けた。ただ、17日の高値1.0918ドルが目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て、23時30分過ぎには1.0875ドル付近まで下押しした。
 もっとも、アジア時間に付けた日通し安値1.0870ドルがサポートとして働くと買い戻しが進み、1.0904ドル付近まで持ち直した。

・ユーロ円は3日ぶりに反発。ドル円の上昇をきっかけに円売り・ユーロ買いが優勢になると、17日の高値159.36円を上抜けて一時159.40円と08年9月以来およそ15年ぶりの高値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時186.66円、豪ドル円は93.91円、NZドル円は86.74円、カナダドル円は108.21円、スイスフラン円は166.55円、メキシコペソ円は8.60円まで値を上げた。米株式市場でダウ平均が下げ渋ったほか、ナスダック総合が大幅に上昇。ナイト・セッションの日経平均先物も大証終値比340円高の3万1840円まで底堅く推移すると、リスク・オンの円売りが出た。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小反落。FRBの金融引き締めが長期化するとの懸念が根強い中、米長期金利が上昇すると株式の相対的な割高感が意識されて売りが広がった。指数は一時250ドル超下落した。ただ、ハイテク株中心に押し目買いが入ると、上げに転じる場面もあった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日ぶりに反発した。アナリストによる目標株価の引き上げが相次いだエヌビディアが急伸すると、他のハイテク株にも買いが波及した。

・米国債券相場で長期ゾーンは反落。米金融引き締め長期化観測が強まる中、債券売りが優勢となった。利回りは一時4.3518%前後と2007年11月以来の高水準を付けた。

・原油先物相場は3日ぶりに反落。週明けは買いが先行し、82ドル半ばまで値を上げた。サウジアラビアが自主減産を継続することや、ロシアが輸出量削減の方針を示したことが相場を後押しした。もっとも中国経済に対する減速懸念が根強いなか、上昇に勢いがなくなると一転して売りが優勢に。81ドルも割り込み、戻り鈍いまま引けた。

・金先物相場は続伸。先週末に10日ぶり反発した流れを引き継ぎ、週明けは買いが先行した。米長期金利が上昇幅を広げると金利が付かない金にとっては重しとなったものの、下押し幅は限定された。

(中村)
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